■『ワンパンマン』サイタマ
最後に紹介するのは、村田雄介氏による人気ヒーロー系ギャグアクション漫画『ワンパンマン』の主人公・サイタマ。就職活動に行き詰まっていたサイタマは、ある日通りがかった道で怪人から子どもを救う。これをきっかけに、サイタマはヒーローを目指すべく特訓を開始するのだった。その後、3年間のトレーニングと実戦によって無敵の強さを手に入れたサイタマ。しかし、あまりにも過酷な修行だったためか、髪の毛がすべて抜け落ちてしまう。主人公が“ハゲ”という珍しい作品だが、それもギャグ漫画ならではと言えるだろう。とはいえサイタマの戦闘シーンはギャグ漫画らしからぬ大迫力。基本的にパンチ一発で敵を倒してしまうのだが、巨大な敵と対峙した際の構図は圧巻である。
同作にはさまざまなヒーローが登場するが、もちろんサイタマほど強いヒーローはいない。分かりやすく“ヒーローは遅れてやってくる”を体現した作品なので、ファンの間では「サイタマがやってくるまでのヒーローたちの戦いこそがメイン」といった声も少なくない。いつかサイタマを苦しめる敵は登場するのだろうか。今後の展開も要チェックだ。なお同作は今年4月、『スパイダーマン』シリーズや『ヴェノム』のスタッフによってハリウッド実写映画化されることが報じられた。はたしてサイタマを誰が演じるのか、気になるばかり。
今回紹介した3人は、いずれも作品内で非常に人気の高いキャラクター。そのほかにも『HUNTER×HUNTER』のネテロ会長、『ドラゴンボール』のナッパ、『魁!男塾』の江田島平八塾長などなど、これまでの漫画で数えきれないほど登場したハゲキャラたち。圧倒的な強さをもち、敵や主人公たちを撃破する彼らの姿に憧れを抱くファンも多いはず。ハゲであることが、どこか“人間的な深み”のようなものを醸し出しているのだろうか。たまには彼らを軸に、作品を楽しんでみてはいかが?