■翼の必殺シュートが人気に

 第2位(14.0%)となったのは、“キャプ翼”ファンにとっておなじみの「オーバーヘッドキック」。後方宙返りをするような独特のアクションで、高い位置にあるボールを蹴り飛ばす……というスタイリッシュな技。実在するテクニックということもあり、“キャプ翼”ブームの渦中では多くの子どもたちが躍起になって真似をしていた。元日本代表のスーパースター・中田英寿が影響を受け、小学生の頃から砂場でオーバーヘッドキックを練習していたというのも有名なエピソードだ。

 作中ではさまざまなキャラクターが使用するものの、翼の師匠であるロベルト本郷がコミックス1巻で披露したシーンが最も印象的だという人は多いはず。ロベルトはゴールポストにボールを当て、跳ね返ってきたところで華麗にオーバーヘッドキックを決めていた。まさに神業の一種だと言える。

 翼は修哲小学校と対戦時、ロベルト直伝のオーバーヘッドキックを披露。鉄壁の守備力を誇る天才キーパー・若林源三から得点を奪うことに成功する。その後も数多の試合で使用され、翼にとって代表的な必殺技であると同時に作品を象徴するシュートとなっていった。

 そして第1位(18.5%)に輝いたのは、ボールが弧を描いて急降下する「ドライブシュート」。翼は中学生編で、ロベルトが残したノートをもとにこのシュートを習得した。完成形が初めて披露された南葛中vs比良戸中の試合では、圧倒的な威力によってハットトリックを達成。その後も試合の命運を左右するような決定的な場面で放たれてきた。

 三杉淳やファン・ディアスなど、ほかのキャラクターによっても使用されているものの、翼のドライブシュートはやはり別格。ディフェンダーの体ごとゴールに押し込むほどの威力を誇っている。

 また翼のドライブシュートはさまざまな派生技が存在するのも特徴だ。「全国中学生サッカー大会」決勝戦、東邦学園との試合で放った「ミラクルドライブシュート」はケタ外れの回転力によって地面を跳ね、逆方向へとスピンしゴールに突き刺さるという技。ブラジルに留学した際には縦回転だけでなく横回転をプラスした「フライングドライブシュート」も会得している。ちなみに『キャプテン翼』ワールドユース編ではブラジルユース代表のナトゥレーザが、2つの必殺技を合成したような「2段フライングドライブシュート」を披露していた。

 ランキングトップ3は以上のような結果となったが、立花兄弟による「スカイラブハリケーン」(6.0%)やシュナイダーによる「ファイヤーショット」(2.5%)といった必殺シュートに投票する意見も。この機会にコミックスやアニメを見直して、魅力的な必殺シュートに胸を躍らせてみるのもいいかもしれない。

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