■3位と2位は現実でも疑似体験できそうな作品

 第3位(12.3%)は、『魔女の宅急便』だった。

 独り立ちするために13歳の魔女キキと黒猫のジジが訪れたのは、海が見えて、時計塔がステキな街の『コリコ』だった。オレンジ色の屋根の家屋が多く並び、石畳で舗装された道路などなど、いかにも北欧のような街並みが印象的で、空を飛ぶと海が見えてカモメが飛んでいる。非常にオシャレな街だった。

 ジブリ公式がスウェーデンの首都ストックホルムや、同国のゴットランド島の都市ヴィスビーをモチーフにしたと明言しているため、現地に赴きいわゆる“聖地巡礼”を楽しむファンも少なくない。今回の企画では数少ない、「行ってみる」ことができる舞台である。コロナが収束したら、訪れてみるのもいいだろう。

 第2位(21.3%)は、『となりのトトロ』だった。

 公式で舞台は昭和30年代の所沢市と明言されてるが、私たち現代人にとってはもはや遠い世界だろう。いかにも“のどかな山奥の田舎”というノスタルジックな自然あふれる風景は、誰もが一度は訪れたくなること間違いなしだ。栄養満点の美味しいトウモロコシや、川に沈めて冷やしたきゅうりなどの夏野菜、宝石みたいにキラキラしたどんぐりなど、実に風情豊か。不思議な生き物「猫バス」や「トトロ」といった神秘的な存在が、すぐ近くにいるような、そんな気分になれること請け合いだ。

 ちなみに、埼玉県狭山丘陵の山林はトトロの風景モデルの1つであることから『トトロの森』として一般市民向けの散策地として公開されているほか、森林保護などの活動も行われている。

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