■3位は佐藤健が再現したあの技!

 第3位(7.0%)にランクインした必殺技は、和月伸宏氏による漫画『るろうに剣心』から「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」。主人公・緋村剣心(ひむら・けんしん)の振るう剣術の流派、飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)奥義の1つだ。

 通常の抜刀術は、刀を左から抜刀するため、左足を斬らないように右足を前に出して斬り込む。しかし、天翔龍閃の場合は抜刀の瞬間、左足を踏み込むことで刀を加速させ、「超神速」の域に達することが可能、という技だ。しかも、一発目を外した場合は斬撃により生じる突風が相手の行動を阻害し、さらに相手を引き寄せるため、遠心力によってより威力の増した2撃目を叩きこむことができる。『るろ剣』最大の悪役、志々雄真実(ししお・まこと)との最終決戦では決定打の1つとして登場。映画『るろ剣 伝説の最後編』でも佐藤健演じる剣心が超神速の「天翔龍閃」を繰り出した。

 なお、今回のアンケートでは同作から剣心の相棒の相楽左之助(さがら・さのすけ)が使う「二重の極み」も票を集めた。経験の浅い左之助は右の正拳突きしか使えないが、修行次第で両腕両足、手持ち武器などにも応用が利く強力な技だ。

 第2位(7.5%)は、原哲夫氏(原作・武論尊氏)による漫画『北斗の拳』に登場する「無想転生」。

 北斗神拳でも究極奥義と呼ばれる技で、主人公のケンシロウと、宿敵でありケンシロウの兄のラオウ以外は歴史上会得していない(無意識のうちに使う技なので、本来は自分が無想転生を使ったことに気づけない)。ケンシロウたちも、任意に発動しているわけではなく、“技”として自由に使えるわけではない。「悲しみを背負うことで習得できる」とされている究極奥義で、身体を空に消し去る(透明人間化)ことができる。「無想」の名が示す通り、あらゆる攻めを無意識に回避し、攻撃も無意識に行うから、敵は技を回避できない、まさに究極奥義だ。

 ただし、この技を持つ者同士が戦うとすべての奥義が意味をなさなくなるため、ケンシロウとラオウは最終的に純粋な殴り合いのみで戦うことになり、死闘の末ケンシロウが勝利した。この際ラオウが放った辞世の句「我が生涯に一片の悔いなし!」は、『北斗の拳』の名場面として高い人気を誇る。

 なお、「あたたたたた!」「お前はもう死んでいる」というセリフとともにケンシロウを象徴する必殺技「北斗百裂拳」は、11位にランクインした。こちらはあまりに有名なため、ファンはいまさら語るまでもないと思ってしまったのかもしれない。

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