■『僕と君の大切な話』のあらすじ
ほぼ話したこともない同じ学年の東司朗に片想いをした学年一の美女・相沢のぞみ(のぞみん)。ある日、勇気を出して帰りの駅のベンチで声をかけて告白! しかし、東くんの返事は「自分から言いよるのは 女として愚作の極みだ」……!?
なかなか噛み合わない不器用な二人だけれど、会話を続けるうちに、次第に距離は縮まりはじめ……? 恋愛経験はないが、知識と偏見でヘンテコな理屈を繰り出し続ける東くんと、そんな東くんにめげず、何を言われても妙にポジティブなのぞみん。もしかしたら一生理解はし合えない、話せば話すほど男女とはこうも違うかと気づかされるも、その「違い」は「愛おしさ」にも変化し……。
男女感の不毛とも取れるあるあるトークは笑いとニヤニヤ、そして不意に訪れるキュンへの助走ともなっております!
■親密度が高まるとともに広がる二人の世界!
こちらの漫画、トーキングラブコメディーと銘打たれていますが、どれほどトーキングしているかと言いますと……一巻はまるまる駅のベンチで会話をしているシーンしか出てきません!
なんとほぼの背景が、駅のベンチのみ!
もともと、1~2ページのWeb漫画用の設定だったらしく、少女漫画としては異例の、会話×ワンシーンでお送りするラブコメディーとなっております。
そして、二巻は場所を学校に移し、中庭のベンチでの会話シーンのみ。さらに、三巻は文芸部の部室内にあるベンチでの会話シーンのみ。場所を移すごとに、人目に触れることも増えていく二人は、次第に仲も深まり、ついに四巻では外で会うように……ベンチから離れましたね……。
文化祭や修学旅行などのイベントごとにて、二人の距離が発展していく少女漫画が多い中、男女間の「会話」一点に絞ったまさに新感覚少女漫画。え、男子って(女子って)こんなこと思いながらしゃべってんの!? とご自分の経験と擦り合わせながらぜひご覧ください。