『鬼滅の刃』から学ぶ「コロナ禍」にも負けないタフな精神力の画像
『鬼滅の刃』(集英社)第8巻・書影

 5月25日、緊急事態宣言は解除されましたが、いまだに日本だけでなく世界中が異常事態に陥っています。目に見えないウィルスへの恐怖、「死」へのおそれ、感染から逃れるためには、自らの行動を自粛するほかない現状です。さらに追い打ちをかけるように、経済的な打撃、生活様式の変容、関係性の変化、先行きの見えぬ将来など、多くの人が不安を感じていることでしょう。

『「鬼滅の刃」流 強い自分のつくり方』(アスコム刊)の著者である井島由佳さんは、こんな不安定な世の中を生き抜くためのメッセージを、人気漫画『鬼滅の刃』(集英社)の中から見いだされたそうです。その前向きなヒントをいくつか紹介していただきました。

■炭治郎が教えてくれた「信じる力」

 現在のコロナ禍に負けないため、私は「自分の価値を認める力」「自分を鼓舞する力」「自分で考える力」などが必要だと考えます。『鬼滅の刃』では、それらが印象的なセリフとストーリーで語られていました。

 人間は苦しいことに耐え、我慢を重ねて鍛錬すると、確実に成長します。心身ともに鍛えられ、技術が向上し、精神力が強くなります。鍛錬の途上にあるときは、自分の成長になかなか気づくことができないのですが、ふとしたきっかけでそれに気づくことができます。

 鱗滝の厳しい訓練を乗り越え、鱗滝の課した最後の課題を突破したのち、藤襲山で、鬼が徘徊する山中で7日間生き延びる最終選別に進んだときのこと。2人の鬼を倒したときの炭治郎がまさにそれでした。

「斬れた 鬼に勝てた 強くなってる……鍛錬は無駄じゃなかった ちゃんと身についた」(1巻 第6話「山ほどの手が」より)

 努力を積み重ねた先にあるひとつの成功体験が「自分はできる」という有能感を高めてくれます。炭治郎が教えてくれたのは、心理学で「自己効力感」と呼ばれるもの。簡単に言えば、自分の能力を信じる力のことです。とくに困難に立ち向かうとき、困難の最中に解決策を模索するときには必須の能力です。

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