■光か闇か…プレイヤーの色が出るクラスチェンジ
ゲームを進めていき、特定の条件を満たすと「クラスチェンジ」できます。
本作のクラスチェンジは「光」と「闇」のどちらかを選んでいくシステムとなっており、初期のクラス1からクラス3まで育成方針を変えることができました。
これに加え、リメイク版ではクラス4が追加されていることも大きな特徴です。クラス3まででも割と十分な気もしていましたが、それだけ多くの追加要素があるのかとワクワクしています。
特徴として「光」のクラスを選ぶとそのキャラクターの長所を伸ばしつつ、短所も補う魔法を覚えていくといった形でバランスに優れた能力に成長していきます。
もう一方の「闇」のクラスを選ぶと、基本的には長所をさらに伸ばしていくような形で成長していき、ピーキーな能力を持ったキャラになっていきます。(もちろん例外もあります)
このクラスを選ぶと変更や後戻り(3→2など)はできません。これはパーティのバランスを考えながら選んでください。
またクラスチェンジをするとキャラクターの見た目も変わります。
25年前のSFCのゲームとは思えないほど本作のグラフィックはとても美しく、ステータス画面のアンジェラを見たときは「ああ、闇にしてよかった」と心から思いました。
これが3Dフルリメイクされるわけですからたまりません。
話は逸れましたが、グラフィックやデザインも非常に素晴らしいので「かわいいものが好き」「絵が可愛い」という理由で購入しても十分楽しめると思います。
話を戻しますが、このクラスチェンジシステムによって「次は違うクラスにしてみよう」「え、こんな魔法覚えるの!?」という発見があり、周回プレイ時もかなり新鮮に楽しめます。
ただレベル上げをするだけじゃない、同じゲームなのに違う作品を遊んでいるような感覚が味わえるのが本作の周回プレイの特徴ですね。
ちなみにレベルアップ時の能力上昇はある程度プレイヤー好みにカスタマイズできます。この辺の自由度の高さは本作の大きな長所となっています。
■肝心のストーリーはどうなのよ
物語の冒頭は選択した主人公キャラクターによって変わりますが、誰を選んだとしてもかなり悲しいスタートです。
悲劇的な始まりから、世界の命運を左右するような大きな運命の渦に巻き込まれていき、そして最終盤にはすべてに終止符をうたんと盛り上がっていく様は壮大で、クリア後の感動はひとしおです。
本作の世界には、万物の源となる「マナ」と呼ばれるものがあります。これは説明するのがなかなか難しいのですが「マナがなくなると世界が超ヤバい」という認識でOKです。
世界を我が物にせんとたくらむ悪い連中が平穏を破ったことから争いが始まり、そして地上からは急速にマナが失われ始めている、という状態から物語は始まります。
この争いに巻き込まれたある6人のお話、というのが本作のあらすじです。
物語的には一本道ではありますが、キャラクターごとに違う視点・ストーリーを楽しめるということを考えれば自由度は高いと言っても差し支えないと思います。
ここまでの説明をまとめると、本作は
・周回プレイ、やり込みが好きな方
・キャラクターの成長を眺めるのが好きな方
・かわいい、美しいデザインが好きな方(ちなみにBGMも素晴らしいです)
・ファンタジーRPGのシナリオ、世界観が好きな方
・とにかくRPGが好きな方
にオススメです。
プレイすればきっと「25年前にこんなゲーム出てたんだ……。すごい……」と感動すると思います。ちなみに私は、SFC版のOPの雲のグラフィックだけでも当時びっくりしました。なんてキレイなんだと。
また、本作はナンバリングこそついてはいますが、『ファイナルファンタジー』と同様に過去作をプレイしていなくとも問題なく遊ぶことができますので、「前作やってないしなあ……」と尻込みする必要はありません。この機会にぜひ聖剣伝説シリーズに飛び込んでみてください。
コロナウイルスが怖くて外出できない、それによってストレスが溜まる、という方も大勢いらっしゃるかと思います。なかなか先が見えず不安な日々が続いていますが、日々命がけで頑張ってくださっている人もいて、その方々のおかげで感染リスクが減ってきている国も出てきています。
もうひと踏ん張りです。
楽しい、面白いゲームで遊んでうまく気分転換しながらこの難局を世界全体で協力して乗り越えていきましょう。そのおともにぜひ、周回プレイで何度も楽しめる『聖剣伝説3』はいかがでしょうか?