『22/7(ナナブンノニジュウニ)』、通称ナナニジと呼ばれているデジタル声優アイドルグループをご存知だろうか。11人の有名クリエイターがキャラクターデザインを手がけた11人のバーチャルアイドルと、その声を務める“リアルメンバー”と呼ばれる声優たちで構成されたユニットだ。
総合プロデュースを手がけるのは、おニャン子クラブやAKB48グループなどのプロデューサーとして知られる秋元康氏。2016年12月24日に行われた最終オーディションで11名の声優候補の合格が発表されて、22/7が結成。2020年4月現在までに5枚のシングルCDをリリースしている。
声優のアイドル化が定着した昨今。声優アイドルのグループ活動自体はそれほど珍しくはない中、22/7が他のグループと一線を画するのは、プロモーションの一環として「バーチャルアイドル化」を採用した点にある。
■リアルとバーチャルの2本柱でアピール
ここでいう「バーチャルアイドル」とは、3DCGで作り出したキャラクターに、22/7の声優がモーションキャプチャで「声」と「動き」をつけるというもので、公式の配信動画やCDのPVなどに用いられている。
生ライブやイベントなどでは、リアルメンバーと呼ばれる声優たちが直接ファンと接し、それ以外の分野ではバーチャルアイドルとして活動するのがミソ。これにより結成時の「アニメやゲームなどの原作を持たない」というハンデを克服し、22/7のキャラクター性を幅広くアピールしている。
こうした活動の最たるものが、現在、TOKYO MXやBS11などで放送中のバラエティ番組『22/7 計算中』である。
同番組は、『22/7』のリアルメンバーが演じるバーチャルアイドルたちが、一流のアイドルを目指して、クイズ大会やイベントリポート、野外キャンプなどなど、さまざまな企画に体当たり挑戦するという内容。
そして、この番組のMCは、お笑いコンビ・三四郎(小宮浩信&相田周二)が担当しており、3DCGのバーチャルアイドルと三四郎の二人が居並ぶという、不思議な空間が成立しているのが特長だ。
同番組は、2018年7月から2019年12月にかけてシーズン1が放映。その後TVアニメ版『22/7』の全12話を挟んで、今年4月から待望のシーズン2がスタートした。
過去に声優がバーチャルアイドルを演じた例はあるものの、1年半もの長きにわたって帯番組を持ったことは異例といってもいい。そんな同バラエティ番組の魅力について触れていこう。