■醍醐味は友だちとの対戦プレイ

白熱した対戦プレイに野球少年たちが一喜一憂!

『ファミスタ』といえば、真っ先に友だちとの対戦プレイの思い出が蘇ります。学校終わりには誰かの家に集合して、トーナメントや簡易ペナントレースを楽しんでいました。

 ストレート、カーブ、シュート、フォークボール(落ちない場合はチェンジアップ)とシンプルながらも球種が存在し、フォークボールが落ちた場合は絶対にバットに当たらない「エポック社の野球盤」スタイルだったのも印象的です。それだけに友だちとの対戦時には“暗黙の了解”のようなものが存在しました。

 一番嫌われたのは「ボールしか投げない」行為です。クロスファイアぎみにストライクゾーンからボールゾーンに逃げる速球を見極めるのは小学生の我々には難しく、それを多投してくるヤツはあからさまに嫌がられました。互いに8割ぐらいはストライクゾーンに投げるという紳士協定があったことをいまだに覚えています。

 また、ファミコン版の『ファミスタ』にはインフィールドフライという概念がなかったので、内野フライを故意に落球して足の速い選手をフォースアウトに取ったり、ダブルプレーを狙うことも、自分たちの間では非紳士的な行為として避けていました。

 他にも「強いチームを独占」「容赦ない盗塁」「フォークボール多投」なども、私たちの間ではタブーとしていましたね。

■忘れられない超俊足選手「ぴの」の存在

『ファミスタ』をプレイしたことがある人なら、「ナムコスターズ」という架空のチームを覚えている人は少なくないはず。ナムコの人気ゲームやキャラで編成されたチームで、たとえば主砲「ぱつく」は『パックマン』、エース「ぴぴ」はレースゲームの『ポールポジション』の略称です。

 全体としてはそれほど強いチームではなかったですが、唯一尖った能力を持っていたのが「ぴの」という選手です。打率は2割そこそこで本塁打は1~2本と平凡な数値ながら、その走力は全選手の中で圧倒的なトップ。バントで少しでも打球が左右に転がれば内野安打は必至で、その後、2盗をラクラク狙える俊足ぶり。次の打者がヒットを打てば、余裕でホームに帰ってこられる驚異の走力の持ち主でした。

出したくないランナーのNo.1が「ぴの」

 元祖『ファミスタ』では代打要員だった「ぴの」は、その後のシリーズで1番打者に定着。とくに接戦のときは「ぴの」の足を警戒する余り、前の打者をわざと四球で歩かせ、「ぴの」の盗塁を封じるという戦術を取ることも珍しくないほどの、まさに足のスペシャリストです。

 そんな印象深い『ファミスタ』の最新版が今年発売されるということで、最新の「ぴの」の足の速さにも注目したいですね!

  1. 1
  2. 2
全ての写真を見る