■鍛え抜かれた肉体から繰り出されるしなやかな動き

 ファンの皆さまにはおなじみですが、竹内さんの二の腕は女子高校生の太ももぐらいの太さがあります。合体ロボの腕に間違えて足のパーツをつけたみたいな具合です。そして、その太もものほうは競走馬のよう。その肉体から放たれる跳躍力はもう見事です。宙返りのとき、本当にスローに見えます。“美”です。あれほどガッシリした体から、信じられないほどしなやかな動きを繰り出す。まるで和製ジャッキー・チェンです。

 2006年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』のオープニングでは、竹内さん演じるボウケンブルーが断崖絶壁から海に飛び降りるカットがあるんですが、落ちる姿が超キレイなんです。宙返りからのひねってからのドボン。それをマスクとスーツを着けた状態ですからね。いや~サラッととんでもないことするんですよ、この人。

 そんな竹内康博さんが、3月からは新戦隊『魔進戦隊キラメイジャー』でキラメイブルーを演じます。これにより竹内さんは『轟轟戦隊ボウケンジャー』以降、「同じ枠のヒーローを連続で演じた数」15作品を成し遂げます。しかも竹内さんが演じてきた戦隊カラーは、レッド、ブルー、ブラック、イエロー、グリーンです。男性の基本色はすべて演じているんです。これすごいことですよ! サッカーで言うならば15年連続で日本代表に選ばれて、しかも毎年ポジションも違う。芸人で言うならば15年間『笑っていいとも!』のレギュラーに居続けるのと同じですよ!? すごくないですか!?

 最近はスーツアクターにも世代交代の波が訪れ、若いスーツアクターが仮面ライダーや戦隊ヒーローを演じています。そんな中、竹内さんが若手に混じって現役でバリッバリに動き回ってます。もうカズですよ、カズ。52歳にして今も最年長選手としてJリーグで活躍する三浦知良さんのような存在なんです。スーツアクター界の三浦カズです。もうみんな、竹内ヤスって呼びましょう。

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