■「来年の主人公は自分じゃないかもしれない」
お仕事で、高岩さんにインタビューさせて頂く機会があり、その中で僕が特に印象的だったことがあります。それは、これだけ第一線に立って、かつ向かうところ敵なしの高岩さんも、「常々、来年の主人公は自分じゃないかもしれないと思っていた」と話されていたことです。そんな気持ちと戦っていたんだと。
確かに考えてみれば、芸人の世界も、スポーツの世界も、どんな世界もそうですよね。レギュラー番組がずっとあるわけではない。ベンチにすら入れない人たちが山ほどいる。そんな中で毎年毎年、生き残りの戦いを制し主役を演じ、結果を残してきた高岩さんがいかにすごいか。結果を出していない僕からしたら耳が痛い話で、すごく刺さりました。
令和になり主役交代を聞いたときは正直とてもとてもショックでした。現在放送中の、令和1号ライダー『仮面ライダーゼロワン』では悪のライダー『仮面ライダー滅』を演じることになりました。しかし、もう主役ライダーが見れないのかと悲しんでいたことが馬鹿だったと思うほど、高岩さんの悪ライダーが魅力的なんです!
首の角度を少し変えるだけ、指を少し動かすだけでカッコいい。所作ひとつひとつが、ムダな動きがなく、それなのに感情が伝わるんです。長年、主役を演じた人にしか出せない職人の技です。もうカッコ良すぎてジッとしていられないです(笑) また引き出し開けたなと! 引き出し隠してたなと! これは高岩さんの新たな歴史の始まりだったんです。また何かしてくれるんじゃないかとワクワクが止まりません。みなさんも高岩成二さんの今後に大注目ですよ。