昭和から現在に至るまで、数々の名作やブームを生み出してきた医療ドラマ。その中心は医師というイメージが強いが、医師とともに患者を支え、医療現場を支える存在として欠かせないのが「看護師」である。
ドラマに登場する看護師たちは患者の心身に寄り添いながら、ときに悩み、ときに恋をし、さまざまな困難に向き合っていく。その性格や仕事への向き合い方、恋愛観も作品ごとに大きく異なり、看護師として奮闘する姿に心を掴まれた視聴者も多いだろう。
そんな看護師役を演じる女優たちのナース姿は、ドラマにおける大きな見どころのひとつ。清楚な白衣から現代的なパンツスタイルまで、その魅力的な着こなしはキャラクター性を際立たせており、「こんな看護師さんがいる病院なら通いたい」と観る者に思わせるほどの仕上がりだ。
そこで今回は、まさに“白衣の天使”と呼ぶにふさわしい、劇中で印象的なナース姿を披露した女優たちを振り返る。
(第5回/全5回)
※本記事には作品の内容を含みます
■不器用だけど一途な“勇者”に共感!『恋はつづくよどこまでも』上白石萌音
もし自分が看護師だったらこんな恋愛がしたい——多くの視聴者から共感を集め、理想の恋愛模様として受け入れられた等身大のナースを演じたのが上白石萌音さんだ。
2020年に放送され、胸キュンブームを巻き起こしたドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系、通称『恋つづ』)。円城寺マキさんの人気少女漫画を実写化した本作で、上白石さんは運命の恋を追いかけて看護師になった主人公・佐倉七瀬を演じた。
七瀬は高校生のときに偶然出会った医師・天堂浬(佐藤健さん)に一目惚れし、猛勉強の末に晴れて看護師となる。だが5年ぶりに再会した憧れの天堂は、超ドSで毒舌な通称「魔王」と呼ばれるドクターだった。初日に玉砕覚悟で告白して「勇者」とあだ名されながらも、七瀬はめげることなく仕事と恋に体当たりで挑んでいくのである。
人懐っこい表情と152cmという小柄な身長で、パンツスタイルのナース服を着こなした上白石さん。決して遠い世界の完璧なヒロインではなく、身近な病院で働いていそうな親しみやすさをかもしだしていた。本作を手掛けたプロデューサーも「上白石さんはとても品があるので、少女マンガの主人公を演じても、嫌みなく可愛くなる」と起用理由を明かしており、その狙いは見事に的中したといえるだろう。
そしてなにより、世の女性たちを夢中にさせたのが、天堂との恋模様だ。何事にもまっすぐな七瀬の一途さに心を動かされ、やがて過保護なほど溺愛していく魔王。クールな天堂が後ろから七瀬を急に抱きしめるバックハグシーンをはじめ、本ドラマには視聴者の心をときめかせる胸キュンシーンが満載だった。
天堂から七瀬が叱られながらも頭をポンと撫でられたり、不意打ちで「これは治療だ」とキスされたりするシーンは大きな話題となり、筆者も思わず「うわあ!」と叫んでしまったのを思い出す。しかしこうした名場面が生まれたのも、素朴で愛らしい魅力を存分に発揮した上白石さんの演技があったからこそである。
パンツスタイルで病棟を小走りに駆け回り、仕事や恋に失敗しても全力で立ち向かった七瀬。親近感あふれる姿で世の女性に勇気とときめきを届けてくれた上白石さんは、令和の医療ラブコメを代表する最高の“愛されナース”だった。
■全7巻で一気読み! Kindleで『恋はつづくよどこまでも』をチェック



