■知られざるコナミ製ファミコンオリジナルシューティング
この『クライシスフォース』は、私がテクノスジャパンに勤めていたときに、仕事で出かけた展示会……ゲームイベントだったか、おもちゃショーだったか忘れましたが、そこに出品されていました。私がゲーム開発者に見えなかったのか、コナミのスタッフから超オススメされて(笑)。そこで試遊してみて「スゲーいいゲームだ、発売されたら絶対買おう!」って思ったんです。
で、実際買いました。家庭用ゲーム機には、アーケードゲームが家で遊べることを求めていたので、ファミコンオリジナル作品にはあまり興味がなかったのですが、これは買って満足してましたね。パッケージの絵から伝わってくる、作品世界のディテールみたいなものにも惹かれました。
内容は……実はあまり覚えていません(笑)。もうゲーム会社に勤めていましたし、年齢的にも、そこまで夢中になるような遊び方をしていなかったのかもしれませんね。ただ、コナミのシューティングといえば『グラディウス』や『サンダークロス』(1988年)など横スクロールのイメージが強いですが、これは縦スクロールなんですよ。
当時はなんで縦スクロールなのかなって思っていたのですが……そうか! たぶん、ファミコンのスプライトを横に並べて表示できる数に制限があるからなんじゃないかな。いま、思いつきました。
■数が少ないうえに出来がいい!高額化の条件を備えるファミコン後期発売ソフト
『クライシスフォース』のように、あまり知られてないかもしれないけれど、すごく出来がいい、ファミコン後期に発売された作品は、たくさんあります。ハード後期になると、さまざまな作品が出尽くしているわけですから、技術的な進歩も反映されて、クオリティが高くなる傾向にあるんだと思います。
そして、数が少ないうえに出来のいい作品は、欲しがる人も多いんですよね。たとえば、ナツメの『闇の仕事人 KAGE』(1990年)は4万6200円(税込/完品)、九娯貿易の『忍者COP サイゾウ』(1989年)は2万9700円(税込/完品)で販売していますが、そのあたりが価格に出ているのではないでしょうか。
ちなみに、どちらのゲームも『忍者龍剣伝』(1988年/テクモ)のような、忍者が主人公の横スクロールアクションです。私は買い取ったソフトが動くかどうかチェックする際に遊んでみた程度なんですが、それでもよくできているのが伝わってきました。
『クライシスフォース』は外国人のお客さまにも人気があります。「あまり知られていない」とはいえ、そこはコナミ作品。知名度の差が価格の差になっているのかもしれません。
※ソフトの値段や状態などは取材時のものです。
【プロフィール】
大竹剛(おおたけ・つよし)
「レトロゲーム」に造詣が深い“元ドット絵職人”。ゲームメーカー「テクノスジャパン」で、主に『くにおくん』シリーズにドッターとして参加。現在は「ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店」で店長を務める。本人もレトロなゲームのコレクター。


