■2つのかめはめ波をおとりに! フリーザ戦での「水中かめはめ波」

 ナメック星で悟空は、最終形態となったフリーザと死闘を繰り広げる。激しい攻防のなか、悟空は気合い砲を放つが、フリーザはこれを回避し、そのまま一気に距離を詰める。強烈な攻撃を受けた悟空は、湖の中に叩き落とされてしまう。力で上回るフリーザに対し、悟空は水中という状況を利用して反撃の機会をうかがっていた。

 そこで悟空が目をつけたのが、フリーザが相手の「気」を探ることができない点だった。

 悟空は水中で両手に気をためると、小さなかめはめ波を2つ作り出し、時間差で水上へと放つ。水面から飛び出した2つのかめはめ波によって「悟空はそこにいる」と思わせ、フリーザの注意をそちらに向けさせるためのおとりだったのだ。

 狙いどおり、フリーザは水面から飛び出したかめはめ波に気を取られ、その隙に悟空は別の場所から水上へと移動。フリーザの背後に移動する。そして完全に意表を突かれたフリーザに、強烈な蹴りを叩き込むことに成功した。

 宇宙の帝王を相手に正面からぶつかるのではなく、相手の弱点を見極めて隙を作り出した。悟空の戦いのうまさがよく分かる、意外なかめはめ波の使い方だった。

■「撃てるはずがない」と思わせた! セル戦の「瞬間移動かめはめ波」

 セルゲームにおいて悟空が対峙したのは、人造人間17号と18号を吸収し、完全体となったセルである。互いに一歩も引かない戦いが続くなか、悟空は突然上空に飛び上がると、地上にいるセルに向けて全力のかめはめ波を放とうとする。

 だが、その位置から特大のかめはめ波を放てば、セルだけでなく地球まで吹き飛ばしかねない。戦いを見守る仲間たちが驚くなか、セルは「その位置からかめはめ波は撃てはせんぞ!!」と状況を見極め、悟空が実際に撃つはずはないと考えていた。

 ところが悟空の狙いは別にあった。かめはめ波を放つ寸前に「瞬間移動」を使い、一瞬でセルの目の前へと移動。地球には当たらない場所に移動してみせた。セルも直前になって悟空の狙いに気づいたが、目の前には全力のかめはめ波を構えた悟空がいた。

 そして悟空は、至近距離からかめはめ波を発射。それをまともに食らったセルは、上半身を吹き飛ばされるほど大きなダメージを負った。その後、セルの体は再生したものの、悟空の渾身の一撃は完全体のセルにもたしかに通用したのである。

 相手の思考を読んだうえで技を組み合わせるという、悟空の巧みな駆け引きが感じられる一撃だった。

 

 移動手段にしたり、おとりに使ったり、瞬間移動と組み合わせたりと、悟空は「かめはめ波」をさまざまな形で活用してきた。技の威力だけでなく、相手の能力やその場の状況に応じて使い方を変えるところからも、悟空のずば抜けた戦闘センスが感じられた。

 

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