岸本斉史氏の大ヒット漫画『NARUTO-ナルト-』のその後の世界を描く『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』(原作・監修:岸本斉史氏、作画:池本幹雄氏、脚本:小太刀右京氏))。前作を知る読者にとって、まず目を引くのが大きく様変わりした木ノ葉隠れの里の姿だろう。
第四次忍界大戦を経て、長きにわたる争いが終結し、五大国が協力関係を築く平和な時代が訪れた。これにより、忍の世界は大きく変化し、劇的な近代化を遂げることとなる。その影響は里の様相だけでなく、そこに暮らす忍たちの人生や、忍そのものの在り方にも及んでいた。
そこで今回は『NARUTO』読者が『BORUTO』を知って驚く、忍の世界の変化について振り返っていきたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■火影岩の裏に高層ビル群! 木ノ葉隠れの里がまるで近代都市に
『NARUTO』時代の木ノ葉隠れの里といえば木造の建物が並ぶ、どこか昭和風の街並みが印象的だった。しかし『BORUTO』では、そんな木ノ葉が近代都市へと変貌を遂げている。
その変化がひと目で分かるのが、コミックス第1巻『BORUTO』第1話だ。里の象徴である火影岩には、五代目火影・綱手、六代目火影・はたけカカシに続き、七代目火影に就任したうずまきナルトの顔が刻まれている。そして、その火影岩の背景には高層ビルが立ち並んでいるのである。
人々の暮らしも大きく変わった。街には「雷車」と呼ばれる鉄道が走り、「雷門バーガー」のようなファストフード店も存在している。作中では主人公・うずまきボルト(ナルトの息子)が友だちと集まり、携帯ゲーム機で遊んでいる様子も描かれていた。
一方、変化の中にも昔から変わらないものもある。ナルトが少年時代から通い続けたラーメン屋「一楽」もそのひとつだ。
アニメ『BORUTO』第18話「うずまき家の一日」では、ふだんからバーガーばかり食べているボルトを、ナルトが「一楽」に連れていく場面がある。
店内は自動ドアになっており、店主も“一楽のおっちゃん”ことテウチから、娘のアヤメに代替わりしている。それでもナルトが、結婚祝いにテウチから贈られた「ラーメン食べ放題券」を使っているのがなんともほほ笑ましく、ナルトと「一楽」の長年の関係性を象徴するシーンであった。
■かつての敵地が修学旅行先に!? 五大国の関係が大きく変化
変化が訪れたのは、木ノ葉隠れの里の街並みだけではない。かつて争いを繰り返していた忍里同士の関係も、劇的な変化を遂げている。
かつて忍の世界は、第二次、第三次と忍界大戦が繰り返され、五大国の忍たちは互いを敵視して戦っていた。しかし、第四次忍界大戦という未曾有の危機を経て、五大国は和解。協力して平和を維持する新時代を築いたのである。
その変化を象徴するのが、五影たちの交流だ。アニメ第24話「ボルトとサラダ」では、五大国の里長である五影が会談のために木ノ葉に集結。かつて敵対していた里のトップたちが一堂に会し、世界の問題について話し合う光景が描かれている。
そして、その変化はボルトたちの世代にも表れている。忍者学校(アカデミー)には他里から生徒がやってくることもあり、アニメ第25話「波乱の修学旅行!!」では、ボルトたちが修学旅行で霧隠れの里を訪れるという、かつては考えられなかった出来事が描かれた。
ナルトたちの世代にとって、他里へ赴くというのは任務や戦いと結びつくことが多かった。それがボルトたちの世代では、鉄道と大型フェリーを乗り継ぎ、クラスメイトと一緒に観光を楽しむ「修学旅行」へと変わったのだ。かつて「血霧の里」と恐れられた霧隠れの里を、敵地ではなく交流の場として訪れる光景には、時代の変化を感じずにはいられない。


