■命がけの忍者学校が一変!? 科学忍具が問う「忍」とは

 そして、もっとも大きく変わったのが、これから忍を目指す子どもたちの教育環境かもしれない。ナルトたちの時代は命がけだった忍者学校が、ボルトたちの世代では、忍術だけでなくさまざまな教養を学ぶ学校へと変わっている。

 ナルトたちの時代は、忍者学校を卒業すれば下忍として任務に赴き、死と隣り合わせの任務に就くこともある。ナルトたちが受けた中忍試験も、単なる学校行事とは呼べないほど過酷なものだった。

 対して、ボルトたちが通う忍者学校では、忍術科とは別に普通科まで併設され、他里から友好のために生徒が転校して来るなど、さまざまな教養を学ぶ場所となっている。かつてのように「忍になるためだけの学校」ではなく、新時代の人材を育成する場となっているのだ。

 そんな新しい時代の忍を象徴する存在が「科学忍具」である。これは、科学技術によって忍術などの能力を再現・発動できるようにした道具であり、本来なら厳しい修行を積まなければ会得できない「螺旋丸」や「火遁・豪火球の術」といった大技を、誰でも容易に発動できるようになる。

 しかし、この便利な道具が新たな問題を生む。ボルトは中忍試験でこれを使用し、その事実が発覚したことで、父であり火影であるナルトからその場で「忍者失格」を告げられてしまうのだ。この一件は、科学技術の発達により、忍の力の在り方や努力の意味そのものを問い直す、新時代ならではの問題を浮き彫りにした出来事でもあった。

 

 『NARUTO』から『BORUTO』へと時代が移り、木ノ葉隠れの里は高層ビルが立ち並ぶ近代都市へと変貌した。それだけでなく、かつて争っていた里同士が交流し、忍者学校や科学忍具の登場によって、忍を取り巻く環境そのものが根底から変わっている。

 こうした変化は、ナルトをはじめとする先人たちが命をかけて築き上げた「平和」の結晶に他ならない。だからこそ、『BORUTO』では、新たな時代を生きるボルトたちに、「忍とは何なのか」という問いをあらためて突きつけているのだ。

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