現在放送中のテレビアニメ『BLEACH 千年血戦篇-禍進譚-』は、シリーズ最終クールとして佳境を迎えている。先日放送された第45話では、原作・総監修の久保帯人氏がデザインと命名を手がけた新形態「血鎖の一護」が登場し、衝撃的な展開とともに大きな話題を呼んだ。
久保氏が『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載した『BLEACH』は、シリーズ累計発行部数1億3000万部を超える人気作。そんな本作の主人公・黒崎一護が、絶体絶命の状況で見せてきた覚醒シーンは大きな魅力といえるだろう。
仲間を守るため、大切なものを取り戻すため、限界を超えて新たな力をつかみ取る……。その瞬間に胸を熱くした読者は少なくないはずだ。
そこで今回は、これまでの『BLEACH』の中で描かれた、一護の胸が熱くなるような覚醒シーンをあらためて振り返ってみたい。
※本記事には『BLEACH』の核心部分の内容を含みます。
■圧倒的な実力差を覆した初めての「卍解」
尸魂界(ソウル・ソサエティ)篇で、朽木ルキアを救おうとする一護の前に立ちはだかったのが、六番隊隊長・朽木白哉だった。
最初の対峙では白哉に手も足も出なかった一護だが、修行を経て、再び双殛の丘で刃を交える。白哉の始解「千本桜」を受けても倒れず、さらに斬月から放つ「月牙天衝(げつがてんしょう)」によって、襲いかかる千本桜を叩き落とすほどの成長を見せた。
一護は白哉に卍解を出すよう迫り、白哉もついに卍解「千本桜景厳(せんぼんざくらかげよし)」を解放。ここから戦況が一変する。無数の刃を斬月で必死に迎撃する一護だったが、すべてを防ぐことはできない。全身に刃を受けて血まみれになり、追い詰められてしまう。
そこで一護は、ついに自らの卍解「天鎖斬月(てんさざんげつ)」を解き放つ。強大な霊圧を噴き上げながら「卍解」を宣言すると、巨大だった斬月は細身の黒い刀へと変化する。
「そんな小さなものが…卍解……だと…?」。一護の小さな卍解を前に、白哉はそう言い放ったが、直後に一護を見失ってしまう。そして瞬時に間合いを詰めた一護は、白哉の喉元へ刃を突きつけたのだ。
さらに白哉が手で千本桜を操り、刃の速力を高めても、一護は全方位から襲ってくる無数の刃を天鎖斬月一本で次々と叩き落としていく。そしてついには、圧倒的な速度で白哉の背後に回り込み、一太刀を浴びせるまでに至った。
かつて圧倒された相手を驚かせ、ついには自身の力を認めさせた一護。彼が初めて披露した卍解は、絶望的な実力差を一気に縮めた、鮮烈な覚醒シーンだった。


