■死臭が混ざったウシカモシカの肉「永久戦闘実験室」
最後は、食べ物を通して戦争の悲惨さが伝わってくるグルメを紹介したい。
それは、戦争そのものを観光資源にするという異様な惑星「ライフル・グレネード」を舞台にした「永久戦闘実験室」に登場した肉料理だ。
この星では「コンバットモルモット」と呼ばれる兵士たちに本物の戦争をさせ、観光客はそれを安全な場所から観戦しながら食事を楽しむという、極めて残酷な興行が行われている。
この星で鉄郎はゼーダという少年兵と出会い、行動を共にする。そのゼーダが鉄郎を案内した場所は、戦死したコンバットモルモットたちが眠る遺体の山だった。そこでゼーダは「ウシカモシカの肉」を鉄郎に振る舞うが、その肉には強烈な死臭が混ざっているため、鉄郎はなかなか口にすることができない。
見た目こそ原始的なおいしそうな骨付き肉だが、すぐそばには遺体が折り重なっており、死臭が立ちこめているという状況はあまりにも恐ろしい。戦争の生々しい現実を突きつけるかのようなエピソードである。
このように『銀河鉄道999』には、普通では見ることのできない多種多様な食べ物や飲み物が登場する。こういった異色の食文化を通じて、未知なる惑星の実態が想像できるのも作品の魅力かもしれない。
今年7月、『銀河鉄道999』の新作劇場アニメーション作品の製作が発表された。その新作の中で鉄郎とメーテルは、また新たな食と出会うのだろうか。映画の公開が今から楽しみでならない。


