『こち亀』両津勘吉が“億以上の大儲け”を成し遂げた「伝説回」 歴史的な大発明に、中川の会社の買収も!?の画像
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』ベストエピソードセレクション DVD-BOX(バンダイビジュアル)(c)秋本治・アトリエびーだま/集英社・フジテレビ・ADK

 私たちの日々の生活に欠かせない「お金」。そのお金に対して人一倍目がない漫画キャラクターといえば、秋本治氏が手掛ける『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)の主人公・両津勘吉を思い浮かべる人も多いだろう。

 わずかな小銭稼ぎから億単位の巨大ビジネスまで、あらゆる儲け話に常人離れした嗅覚で飛びつき、そして驚異的なセンスで荒稼ぎをしてしまう両さん。商売上手すぎて「なぜ警察官をやっているのだろうか?」と、読者を困惑させることもしょっちゅうだった。

 作中で両さんが手掛けたビジネスは枚挙にいとまがないが、その中でもとくに巨額の利益を出したのはどんな話で、はたして何円稼いだのだろうか?
 今回は、「金の亡者」と呼ばれる両さんが大儲けした伝説的なエピソードを紹介しよう。

 

※本記事には作品の内容を含みます

 

■本人は50億円の利益! ただし中川は1兆円の損失…「両津代表取締役の巻」

 まずは、コミックス第57巻収録「両津代表取締役の巻」から見てみよう。後輩である中川圭一が社長を務める会社に遊びに来た両さんは、大富豪である中川への対抗心から、無理やり「一日社長」に就任する。さらには偽造の委任状で社員を服従させ、プロジェクトの中断や株の売買など無茶苦茶な経営に乗り出すのだ。

 事態に気づいた中川が急いでやめさせようとするが、それでも両さんの暴走は止まらない。逃走ついでにオフィスビルの電気系統を破壊して業務をストップさせ、極めつけは中川の財布から盗んだクレジットカードで10億円もの大金を引き出し、香港へと高飛びしてしまう。これはもはや商売というより、完全な泥棒、あるいは企業へのテロリストである。

 しかし、物語はここで終わらない。その後、両さんは盗んだ10億円を元手に不動産投資を行い、なんと50億円の儲けを叩き出したのだ。作中では珍しく両さんが儲けたまま話は終わるが、一方で先輩に大暴れされた中川は1兆円もの大損害を受けている。むしろ、それほどの損害を受けても潰れない中川の会社が凄いのだが……。

■永久電池を発明して特許料100億円! だがそれも夢と消えた「家出中年両津君の巻」

 非常に多彩な才能を持っている両さん。それが功を奏し、目もくらむような大金をゲットした話も少なくない。コミックス第135巻収録「家出中年両津君の巻」はその典型だ。

 ささいな喧嘩で超神田寿司から家出した両さんは、野宿していたところをスーパー電子工機の社長・電極スパークと、その息子の+(プラス)に拾われ、彼らの家に居候することになる。大原部長に「まったく自立できないやつだ」と叱られた両さんは“見返してやりたい”と奮起し、最先端技術を誇るスーパー電子工機で世界を驚かす商品開発に乗り出した。

 なんとも短絡的な動機だが、一度意地と金儲けのスイッチが入った両さんは凄まじい。人相が変わるほどの試行錯誤と悪戦苦闘の末、ついに革命的な超小型バッテリーを生み出すことに成功。特許料だけでなんと年間100億円が見込めるという、歴史的な大発明を成し遂げたのだ。

 ところが、特許料を独り占めしようと横暴な態度を取ったことが仇となる。彼の増長を危惧した大原部長と中川の作戦によって、両さんは発明に関する一切の権利を放棄させられ、結局は超神田寿司に舞い戻るハメに。

 動機は不純といえ、才能を活かして頑張ったことは事実。「も~~~やだ~~」と落ちこむ両さんに、同情を禁じ得ない結末であった。

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