■千束との因縁が深そうな不気味な組織「リリベル」

 作中の中盤に存在が示されていたものの、詳しい実態が描かれなかった組織が「リリベル」である。「リコリス」と同じくDAに所属する少年たちで構成された戦闘部隊で、虎杖司令が指揮を執っている。

 本来は「リコリス」よりも有力な部隊と目されていたが、電波塔をテロリストグループが占拠した、いわゆる電波塔事件の任務で「リリベル」の部隊は全滅。圧倒的な強さでテロリストを制圧した千束の活躍により、「リコリス」の立場が強くなっていったとされている。

 社会に激震が走るレベルの事件に対して動く組織とされており、第12話では真島の手によって世間に存在を知られた「リコリス」の抹殺に動き出した。「リリベル」の少年たちは一糸乱れぬ動きで行動し、「リコリス」を討つことに戸惑いなど一切ない印象だった。

 一方でリーダー格と見られる少年は、千束と何らかの因縁を抱えているような描写もあった。千束がDA本部を離れてからは、異動先の喫茶リコリコやセーフハウスにたびたび「リリベル」が襲撃にきていた過去があり、そのときに2人は出会っている可能性が考えられる。

 真島の事件後、DAの中枢を司るAIラジアータがリストアップした処分者213名のうち、約4割は「リリベル」が処理している。同じ組織に属して「リコリス」と任務を分担する関係ながら、状況によっては敵になりうる不気味な存在であり、その正体は気になるところだ。

■「才能ある者」を支援する謎に包まれた組織「アラン機関」

 「リコリス」と真島率いるテロリストグループの戦いの裏で、異様な存在感を示していたのが「アラン機関」である。世界中の優れた才能を持つ若者を見つけ出して支援する謎の組織で、支援を受けた証として「ふくろう」のペンダントが渡される。

 これまでオリンピックで活躍した選手などがアラン機関の支援を受けたことを公表しており、彼らは「アランチルドレン」と呼ばれている。そのため表向きは、才能ある若者の未来を後押しする慈善団体のように考えられていた。

 その一方で、千束や真島のように殺しの才能を買われて支援を受けるケースもあり、作中では裏の顔を持つことが示唆された。ただし「アラン機関」の真の目的や、誰が支援対象を選んでいるのか、そしてなぜ才能を発揮することを絶対視しているのかなど謎は多い。

 アラン機関には独自のルールが存在し、支援者への直接的な接触と過去に支援した者への2度目の支援はタブーとされている。エージェントである吉松シンジはこの2つのルールを破り、命をかけてまで千束を「殺しの天才」として世に送り出すことに執着していた。

 このことからも「アラン機関」には、世界に影響を及ぼすような大きな目的があるのはたしかだろう。新たなエージェントや支援対象の登場など、ミステリアスな全貌が明かされることを期待したい。

 

 最終話で真島は延空木を時限爆弾で爆破すると見せかけて、実は仕掛けていたのは花火だった。その真意は何だったのか、また死んだことが示唆された吉松は本当に殺されたのか……など、本稿で紹介した内容以外にも気になる点は多い。

 2022年放送の全13話で描かれていない部分も多く、残された謎が新たな物語にどのようにかかわってくるのか、新シリーズの内容が気になる毎日である。

 

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