■肉体の強さは岬越寺秋雨
梁山泊で馬剣星と並ぶ力を持っているとされるのが、岬越寺秋雨(こうえつじ あきさめ)だ。彼はあらゆる流派を研究した末、「岬越寺流柔術」という独自の流派を作り上げた。
秋雨の凄さは、筋力にある。見た目はそれほど筋肉質ではないにもかかわらず、作中トップクラスの筋力を誇る。その理由は、特殊なトレーニングにより、全身の筋肉を持久力がある「赤筋」とパワーとスピードがある「白筋」の性質を兼ね備えた「ピンク筋」に作り変えているからだ。筋肉量も異常で、鍛え上げられた肉体から繰り出される一撃の威力は凄まじい。
特に印象的だったのが久遠の落日にて、闇の二大派閥の1つ「武器組」による三方向からの攻撃を1人で受け止めたシーンだ。3人の達人の技を腕力だけで止めるのは、なかなか真似できない芸当だ。
そしてもう1つ、他の師匠キャラにはないものを秋雨は持っている。それが、ずば抜けて優秀な頭脳である。秋雨は医師免許を所有するうえ、ケンイチを鍛えるためのトレーニング器具を開発したり、芸術にも秀でていたりと、要するになんでもできる完璧超人だ。
また、もともとパソコンに対する知識はゼロだったにもかかわらず、情報戦要員の新島春男がハッキングする様子を見ただけでやり方を瞬時に会得。その後はハイレベルなハッカーにまで成長しており、まぎれもない天才である。この頭脳があるからこそ、特殊な肉体を効率的に手に入れることができたのだろう。
■すべてにおいてダントツな風林寺隼人
作中、すべての面においてダントツの強さを誇るのは、やはり「無敵超人」と称えられる風林寺隼人である。強者かつ曲者ぞろいの梁山泊がきちんとまとまっているのは、この隼人の存在が大きい。
隼人はあらゆる能力値が飛び抜けており、攻撃力も防御力もケタ違い。突きや蹴りを放っただけで大地や海が割れてしまうほどだ。長年かけて、あらゆる武術と他流試合を重ねてきたため、どんな武術にも対応できるというが、そもそも、そんな経験がなくとも力だけでねじ伏せてしまいそうな文字通りバケモノである。
作中において隼人と互角と目されているのは、一影九拳のシルクァッド・ジュナザードと武器組をまとめる「八煌断罪刃」の世戯煌臥之助(よぎ おうがのすけ)の2名だけである。
久遠の落日にて、隼人は孤島にて煌臥之助と激突しているが、まさに次元の違う戦いが繰り広げられた。島を破壊するほどの凄まじい攻撃を見せ、戦いながら食料調達を行うなど、規格外の肉弾戦と心理戦が描かれた。
そんな中、隼人は熟睡して体力を温存し、煌臥之助に強烈な一撃を放つと、隙を突いて海の上を走って逃走した。煌臥之助の目的は作戦成功のための足止めだったので、逃走成功は隼人の勝利を意味する。激戦の最中、体力温存を狙って普通に眠る豪快さといい、食料調達で遅れをとったにもかかわらず逆転勝利する底力といい、つくづく恐ろしい男だ。
しかも煌臥之助との戦いの後、発射されたミサイルに向かって飛び上がり、素手で破壊しているから、もはや人間の粋を超えている。あまりに規格外すぎて、ケンイチにとってはあまり参考にならない師匠かもしれない。
『史上最強の弟子ケンイチ』に登場する師匠キャラは、いずれも個性的でそれぞれがバケモノじみた強さを持っている。続編作品でも、そんな師匠たちの新たな規格外ぶりを見ることができるかもしれないので、そちらも楽しみだ。


