『史上最強の弟子ケンイチ』あまりにも“最強すぎる師匠”たち 読者をドン引きさせた「驚異のバケモノぶり」を振り返るの画像
松江名俊『史上最強の弟子 ケンイチ』(61)(少年サンデーコミックス)小学館

 2002年から2014年にかけて『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載された、松江名俊氏による『史上最強の弟子ケンイチ』。連載終了から10年以上経った今も、多くのファンから愛されている作品で、2026年3月からは小学館の漫画サイト「サンデーうぇぶり」にて続編『史上最強の弟子ケンイチ2~達人編~』が連載されている。

 本作は、人を生かす活人拳の道場「梁山泊」と、その対極にある殺人拳の組織「闇」との戦いを描いた格闘漫画だ。いまだ回収されていない伏線や決着がついていない戦いもあり、長らく続編を熱望していたファンも多いことだろう。

 梁山泊と闇には、それぞれ魅力的な「師匠キャラ」が数多く存在する。いずれも圧倒的な実力を持っているだけでなく、一癖も二癖もある非常に個性的な者ばかりだ。今回はそんな師匠たちの中でも、指折りの「最強の師匠」たちを振り返っていきたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

■姿から想像もできない大ベテランの櫛灘美雲

 作中でもトップクラスに謎が多い人物といえるのが、櫛灘美雲(くしなだ みくも)だろう。闇の二大派閥の1つ「無手組」を統べる幹部「一影九拳」の紅一点である彼女は、そうそうたるメンバーの中でも圧倒的な存在感を放っている。

 その理由の1つが、艶やかな黒髪に凛とした顔立ち、そして抜群のスタイルという人目を引くビジュアル。どう見ても20代の美女だが、実は90年以上も生きている化け物だ。梁山泊の長老である風林寺隼人(こちらはどう見ても老人)とは、かつて第二次世界大戦をともに戦った仲でもある。

 美雲が使う「櫛灘流柔術」は、相手の力を利用して戦う合気道のようなもの。自身の力はほとんど必要としないため、体格やパワーの差を問わず戦える。

 彼女の何よりの強みが、「気」を感じ取って使いこなす能力とスピードだ。気のコントロールを極めた結果、残像や分身を生み出すことまで可能で、梁山泊の香坂しぐれと逆鬼至緒を相手にしながら、仲間を救出する場面もあった。達人2人を相手に余裕しゃくしゃくだったのだから、実力の底が見えない……。

 しかも闇の勢力が引き起こした抗争「久遠の落日」では、音速の居合術を得意とする紀伊陽炎の奥義「薄刃陽炎」をあっさり回避し、相手を「地中投げ」で打倒する。その後も休むことなく梁山泊の達人たちを追い詰めただけでなく、仲間が次々と裏切る中でもいっさい怯まずに戦い続けた。

 こうしたブレなさは、自分の強さや信念に絶対的な自信があるからだろう。武人として長く生きてきただけあって、その安定感と経験値は他のキャラクターたちとは段違いだ。

■技の引き出しの多さは馬剣星

 主人公・白浜兼一の師匠の1人・馬剣星は中国武術の達人である。もともとは中国の巨大な武術団体「鳳凰武侠連盟」の最高責任者で、10万人の門下生を抱えていた人物だ。

 そんな肩書きとは裏腹に、姿は小柄で弱そうに見える剣星。しかも女性に目がなく、美女を追いかけ回してばかりいるので強者のオーラはまるでない。しかし、高威力の打撃技「寸勁」を極限まで鍛えており、見かけからは想像できないほどの実力を持っている。

 元・中国武術のトップだけあって、あらゆる中国拳法を極めたとされ、技の引き出しがとにかく多い。中でも十八番は、身につけた衣服を用いて相手を縛り上げる「馬家 縛札衣」。特に美しい女性が対戦相手の場合はそればかり使用し、脱がせる必要もないのに過激な格好をさせている。

 久遠の落日では、格上であるはずの美雲をこの技で下しており、スケベ親父の下心恐るべしといったところだ。

 もちろん、男性キャラが相手でもその実力は凄まじく、一影九拳に所属する兄・馬槍月にも打ち勝っている。当初、2人の力は互角とされていたが、剣星は仲間や弟子の存在によって強くなり、兄に大きな差をつけていた。中国拳法を極めた後もなお成長中ということで、これからもさらに強くなっていきそうだ。

 寸勁、化勁、浸透勁などを活かして繰り出す技の破壊力は作中でも随一。他のキャラと比べても攻撃のバリエーションが豊富で、どんな格闘技にも対応できてしまう。そして女性が相手なら、さらに強さに磨きがかかるという意味でもレアな存在である。

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