■天文学的コストがかかる幻のバリエーションも
そんなSガンダムには、さまざまな機体バリエーションが存在する。中でも最強形態と評される「Ex-Sガンダム」はSガンダムの重装型であり、この形態になって初めて長距離巡航形態であるGクルーザーへと変形可能になる。
さらにEx-Sガンダムは、パイロットやALICEの帰還率を高めるためにIフィールド発生器や、自身のビームを反射し、擬似的なオールレンジ攻撃を可能にするリフレクター・インコムといった優れた装備を有する。またGクルーザー形態は、スペック的には単独での大気圏離脱も可能とされ、最強形態の名に恥じない高い性能を持つ。
これだけでも驚きだが、さらにSガンダムには天文学的コストが必要とされペーパープランに終わった強化バリエーション「ディープストライカー」と呼ばれる形態も存在した。
これはSガンダムに大型ブースターを備え、アーガマ級巡洋艦の主砲に匹敵するメガ粒子砲まで装備。圧倒的な機動力で敵陣深くまで切り込み、主砲による強烈な一撃を加えて即座に離脱を図るというコンセプトだったようだ。
公式ムックのディープストライカーの紹介ページに、「何者なんだ、おまえは!?」の文字が大きく踊っていたのが印象的。明らかに異様なフォルムで、小説未登場の機体にもかかわらずガンプラになっており、2025年にバンダイホビーサイトで実施された「MG決選投票2025」では、なんとディープストライカーが1位に輝いた。この事実はSガンダム周りの人気の高さをあらためて証明するかたちとなった。
今回は、昨年に引き続いて今年もプレバンガンプラ総選挙で1位となったSガンダム。その人気の理由は、やはり『ガンダム・センチネル』の奥深い設定の面白さと、カトキハジメ氏による重厚なメカニックデザインとロマンあふれる機体バリエーション、そしていまだに映像化されていない特別感などにあるのかもしれない。
現在、さまざまな理由で映像化は難しいといわれているが、映像作品でのSガンダムの活躍を見てみたいと望むファンは相当多いのではないだろうか。


