■最強といわれればやっぱり“あの人”?
ここまでトップクラスの実力者たちを紹介してきたが、それぞれのあいだにさほど大きな差はないだろう。そんな彼らを圧倒するほどの強さを持つのは、やはり一番隊隊長および総隊長の山本元柳斎重國である。
山本の真価が発揮されたのはラスボス・ユーハバッハとの戦いで、卍解「残火の太刀」によってとんでもない能力を発揮した。「旭日刃」「残日獄衣」「火火十万億死大葬陣」「天地灰尽」の4つの能力は、太陽に匹敵する熱を扱うことで攻守ともに最強。防ぐ手段は見つからなかった。
ユーハバッハは影武者を用意していたため難を逃れたが、もしまともに戦っていたら、さすがの彼も危うかったかもしれない。高齢のせいで体力に衰えがみられる状態でこの強さなのだから、やはり総隊長は伊達ではない。
そして、そんな山本に匹敵しうる存在が、五番隊隊長だった藍染惣右介だ。藍染の斬魄刀「鏡花水月」は、解放の瞬間を見せるだけでどんな相手も完全催眠にかけてしまう。逃れるには能力発動前から刀に触れている必要があるため、難易度が高すぎる。そもそも、藍染にとって解放の瞬間を見せる=斬魄刀を見せるだけなので、催眠に気付くことすら難しい。
藍染はこの能力を巧みに使いこなし、護廷十三隊の隊長や隊員をうまくコントロールしていた。そして彼の強さの理由は斬魄刀の能力だけではなく、彼自身の圧倒的な才覚にもある。剣術、鬼道(呪術)、体術、高速移動術といった、あらゆる要素が秀でており、霊圧もトップクラスの大きさだ。
そもそも鏡花水月の効果は「事実を誤認させること」に過ぎず、相手を完全に意のままに操れるわけではない。にもかかわらず、この能力が万能な能力のように見えてしまうのは、藍染の圧倒的な知性と人心掌握術によるものだ。
藍染は山本と戦う際、鏡花水月に頼るのではなく、山本の斬魄刀を封じるためだけに生み出した改造破面「ワンダーワイス・マルジェラ」をぶつけている。これにより無力化に成功したが、これは藍染が山本には「まともにやりあえば勝てない」と考えていたことのあらわれでもある。
その藍染の判断を加味すると、純粋な強さだけでいえば山本が護廷十三隊最強であると考えるのが自然だろう。ただし、そこに藍染の謀略や、山本が周りへの配慮から本気を出しにくいといった要素が加わると、両者が本気でやり合った場合の結果は読めない。また、「崩玉」と融合して超越者となった頃の藍染であれば、山本をあっさり打ち負かすかもしれない。
一隊長という立場でありながら老練の総隊長に勝利するイメージもできるとは、つくづく藍染は恐ろしい存在である。
『BLEACH』の護廷十三隊には多種多様な能力を持つ隊長がいるため、厳密に順位をつけようとするならファンの間でもかなり意見が割れそうだ。ただ、そのなかでも山本と藍染が図抜けた存在だというのは共通認識ではないだろうか。
このキャラとこのキャラを戦わせたら、どんな結果になるのか……そんなことを妄想しながら作品を読み返してみるのも面白いかもしれない。
■アニメ放送前に読み返したい! 漫画『BLEACH』をAmazonでチェック



