■ヒーローらしからぬセリフや生首状態のロボが目を引いた『鋼鉄ジーグ』

 最後に紹介する『鋼鉄ジーグ』は、1975年(昭和50年)から全46話が放送されたロボットアニメ作品。永井豪・安田達矢両先生と「ダイナミックプロ(企画)」が原作を担当し、東映動画がアニメを製作しました。

 古代の日本を支配した「邪魔大王国」とその女王・ヒミカが現代に復活。配下のハニワ幻人を使って人類の支配を目論みます。邪魔大王国の復活を予見していた司馬遷次郎は、巨大ロボ・鋼鉄ジーグを建造し、息子の司馬宙(しば ひろし)の体をサイボーグに改造していました。そして邪魔大王国と戦う宿命を告げられた宙が、邪悪な国家に戦いを挑むという物語です。

 本作の異質な点は、巨大ロボになるための“合体方法”です。通常時は人間の姿をしている宙は、グローブをはめた両拳を合わせることでサイボーグ体になります。そこから空中で膝を抱えてグルグル回ると、宙のサイボーグ体が膨張して、ロボットの頭部に変形するのです。

 つまり、空中に巨大ロボットの「生首」が浮いている状態になり、そこをめがけて、支援機・ビッグシューターから胴体や手足のパーツが射出。磁力によって合体(ビルドアップ)することで、ようやく「鋼鉄ジーグ」が完成します。

 しかし、この合体シークエンスは、当時見ていてかなり不気味に映りました。しかも第1話では、射出した手のパーツに本体が弾き飛ばされ、無防備に浮いている“生首状態”の宙へめがけて、敵のハニワ幻人が巨大なランスを投げて吹っ飛ばすという衝撃シーンも描かれています。

 また、頭部を中心にパーツを付け替えることで、さまざまな形態に変化するのも大きな特徴です。両手をドリルやバズーカに換装したり、下半身を馬型ロボットと合体させたりします。陸・海・空に対応した専用パーツも存在しますが、換装のあいだは、生首と胴体だけが空中に浮いて待つという、どこかシュールで不気味な絵面でした。

 このパーツ交換のお陰で、多彩な技が使えますが、第18話で披露した必殺技「ジーグブリーカー」のシーンはいろんな意味で有名です。超磁力で捕らえた敵を、ジーグが両腕で力任せに締めつけ、真っ二つに破壊する大技ですが、宙は敵に対して「くぅぅ……死ねぇ!」と、正義のヒーローらしからぬセリフをぶつけていました。


 実は今回紹介した3作品は、いずれも後にリメイクや派生作品が作られ、他の作品にまで客演するほど、愛され続けているメカばかりです。放送当時は、禍々しいビジュアルや不気味に思える演出が怖かったですが、その強烈なインパクトがあったからこそ、時代を超えて語り継がれる作品になったのかもしれません。

 

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