■「死者を見送る」ことではなかった? 『葬送のフリーレン』に隠された本当の意味
名作漫画には、タイトルそのものが伏線となり、作中でその意味が明かされる「タイトル回収」が見事な作品もある。『葬送のフリーレン』というタイトルについても、連載初期から多くの読者がその意味を考察してきた。筆者もその1人で、「長命なエルフとして死者を見送り続けるフリーレンの人生を意味している」と考えていた。
結論からいえば、その予想は完全に良い意味で裏切られることとなった。
第17話にて、フェルンと戦った魔族のリュグナーは、「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」を受けたことをきっかけにフリーレンの存在を思い出す。彼はフリーレンを「人を殺す魔法」を魔族殺しに特化させた魔法使いであり、「歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い」と評した。そして、彼女をこう呼んだのだ。「葬送のフリーレン」と。
フリーレンは1000年前、故郷の村を魔族に滅ぼされた過去を持つ。それをきっかけに、彼女は魔族を殺すためだけに自身の魔法を磨いてきた。勇者一行との10年間の旅路も踏まえると「歴史上で最も多くの魔族を葬り去った」というリュグナーの評価にも納得だ。
物語の詩的な雰囲気とは裏腹に、ある意味物騒なタイトルの由来。この見事なタイトル回収に当時は多くの読者が驚かされた。この答えを予想できた人はいたのか、少し気になるところだ。
『葬送のフリーレン』における「元・伏線」の数々を振り返ってみた。意味深な描写の答えが明かされる時、それにまつわるキャラクターの想いまで感じられるのが本作の魅力だ。ヒンメルの行動の真意が、フリーレンの未来を案じる気持ちからきていたように。
作中には、まだまだ気になる謎や伏線が隠されていそうな『葬送のフリーレン』。今後明かされるであろう答えには、どのような答えが用意され、そこにはどのようなキャラの想いが込められているのだろうか。物語の行く末から、ますます目が離せない。
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