■多彩な表情で作品を彩る名バイプレイヤー
これまで数多くの話題作に出演してきた岩谷さんは、シリアスな役柄から『銀河の一票』のような人間味溢れる役柄まで幅広くこなす、マルチな名バイプレイヤーだ。
現在はベテランの貫禄が漂う実力派だが、キャリアを築き上げるまでは幾多の経験をしてきたという。高校卒業後から制作会社や船の厨房、建設業、アパレル店員など様々な職を経験。その後、知人の誘いで「WAHAHA本舗」に所属し、演技やコメディを現場で学びながら少しずつ表現の世界に足を踏み入れていく。
退団してからも舞台を中心に活動していたが、生活を支えるために40代半ばまでアルバイトも続けていたそうだ。しかし、2010年代ごろからはテレビドラマや映画への出演も増え、全国的な知名度を上げていくこととなる。
近年は話題作への出演が相次いでいるが、なかでも2024年に配信されたNetflixのドラマ『地面師たち』では、多くの視聴者の注目を集めた。演じたのは、警視庁捜査二課の羽場理事官である。
羽場は頼れる上司としての貫禄を醸し出しながらも、どこか底知れない冷酷さが滲み出ているような男だった。実際、警察内部に内通者がいるのではないかという予想通り、地面師集団のリーダー・ハリソン山中と通じて裏社会に加担していると判明。温和な役柄が多い岩谷さんだが、本作で見せた“何かを知っている”と思わせる薄気味悪さは絶妙で、その高い演技力は視聴者を魅了した。
一方、2025年に放送された連続テレビ小説『ばけばけ』では、心優しい取り立て屋という個性的な役柄を演じ新たな一面を見せている。演じた森山善太郎は、根が優しいがゆえに取り立てに行っても強く出られないという憎めない男だ。岩谷さんはそんなコミカルささえ漂う善太郎を、少し強面な風貌と穏やかな言動とのギャップを交えて丁寧に演じきった。
幾多の経験に裏打ちされた岩谷さんの確かな演技力は、間違いなく『銀河の一票』の世界観にも彩りを加えている。舞い戻った頼れる選挙参謀・ガラさんが、これから“チームあかり”をどう導いていくのか。今後の物語の展開とともに、岩谷さんの熱演からも目が離せない。
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