何度もブームを起こしてきた、モーター付き自動車模型「ミニ四駆」。その人気をけん引したのが、当時『月刊コロコロコミック』(小学館)で連載されアニメ化もされた、こしたてつひろさんの『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』だ。
今年でアニメ放映30周年を迎えた本作は、冷静で理屈を重んじる兄・星馬烈(せいば・れつ)と、熱血漢で考えるより先に動く弟・星馬豪(せいば・ごう)の星馬兄弟が主人公。彼らとその仲間たちが、さまざまなミニ四駆レースに挑んでいく。
たくさんのライバルたちが登場するが、なかでも強烈な存在感を放っていたのが、勝つためには手段を選ばない、ミニ四駆を研究する大神博士が送り出す刺客たちだ。
大神博士の開発したミニ四駆はバトルマシンと呼ばれ、速さだけでなく、相手のマシンをいかに破壊し走行不能にするかを重要視している。現実のミニ四駆レースでは当然ありえない戦い方だが、フェアなレースを望む星馬兄弟やその仲間たちにとって大きな脅威となった。
今回はそんなバトルマシンとの激しいレースの中で、愛するミニ四駆が無残にも破壊されてしまい、当時の平成キッズにトラウマを植えつけたシーンを振り返ってみたい。
※本記事は『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の核心的な内容を含みます。
■マグマ上でのバトル勃発! 火口に消えたマグナム&ソニック
大神博士の刺客として最初に登場したのはJ(ジェイ)と呼ばれる少年で、使用マシンはプロトセイバーJB。星馬兄弟とJは、大神研究所内にある溶岩の上に設置されたコースで対戦することになる。
プロトセイバーJBはミニ四駆でありながら、Jの手元のリモコンでレース中にマシンのセッティングを変更可能。それだけでも驚愕だが、最大の武器は空気を圧縮して撃ち出す空気砲を備えている点だ。
星馬兄弟の愛機であるマグナムセイバーとソニックセイバーは、プロトセイバーとの戦いで空気砲によってコースから弾き飛ばされてしまう。アニメ版では一度は命拾いするものの、リベンジマッチでは完全にマグマの中に叩き落とされ、マシンはドロドロに溶けてしまった。しかも一気には溶けず、徐々に溶けていく様子が描かれたため、視聴者に大きな衝撃を与えた。
その後星馬兄弟は、マグナムとソニックの産みの親である土屋博士から、次世代マシンのビクトリーマグナムとバンガードソニックを受け取る。それでも愛するマシンを失った心の傷はすぐには癒えず、闘志を取り戻すまで時間はかかったが、新たなマシンでプロトセイバーJBに勝利した。
なお、豪の声優を務めた池澤春菜さんもこのシーンは衝撃的だったようで、当時行われたアフレコ後に本気で泣き崩れてしまったことが、本人のXやYouTube『ミニ四駆チャンネル【コロコロ×タミヤ公式】』にて語られている。


