4月から続々放送が始まった春アニメ。『日本三國』『黄泉のツガイ』といった新作から、『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』、『Re:ゼロから始める異世界生活』といった続編まで話題作が揃うクールだが、その中でもひときわ多くの反響を集めているのが、白浜鴎さんの漫画を原作とする『とんがり帽子のアトリエ』だ。
本作は、魔法使いに憧れる少女・ココが、ある出来事をきっかけに魔法使いの世界へ足を踏み入れていくファンタジー作品。原作漫画の累計発行部数は750万部を超え、国内だけでなくフランス、スペイン、韓国などでも評価された作品だ。
アニメ放送直後からSNSでは、その完成度に絶賛の声が相次ぎ、俳優の山本美月さんやフリーアナウンサーの吉田尚記さんなど、多くの著名人もアニメへのコメントを寄せている。
いったいなぜここまで視聴者を惹きつけているのか。SNSでの反応や、物語の展開を振り返りながら、その魅力を見ていきたい。
※本記事はアニメ『とんがり帽子のアトリエ』第1話から第5話までの内容を含みます。未視聴の方はご注意ください。
■「地上波で見ていいの!?」国内外で話題沸騰の圧倒的な映像美!
本作の主人公は、幼いころから魔法に憧れていた少女のココ。彼女が暮らす世界では、「魔法使いは選ばれた者だけがなれる」「魔法を使う瞬間は誰も見てはいけない」というルールがあり、ココにとっての魔法は、どれだけ焦がれても手の届かないものだった。
だが、そんな日常は魔法使いのキーフリーと出会ったことで大きく変わる。ココはキーフリーが魔法を使う瞬間を目撃してしまい、そこで魔法が「選ばれた者だけが使う技」ではなく、「道具で魔法陣を描く」ことで誰でも発動できるという秘密を知ることになった。
その後、見よう見まねで魔法陣を描いたココだったが、意図せず魔法の力によって母親を石化させてしまうことに。母を元に戻すためにキーフリーに弟子入りしたココは、アガット、テティア、リチェといった仲間たちと出会うのであった。
初回から目まぐるしい展開に「情報量がすごい」「最初から衝撃すぎた」といった声が目立ったが、視聴者の関心を集めたのはなんといっても、その圧倒的な映像美である。
発動される魔法のエフェクトや背景美術、キャラクターデザインも含めた高い映像表現は多くの視聴者を惹きつけ、魔法陣の線、ペン先の動き、インクが走る感覚までが細かく描写された映像にSNSでも「これ地上波ってマジ!?」「すごすぎて笑っちゃったよ」と驚愕する声があがっていた。
そして、映像への評価をさらに押し上げたのが、春アニメ屈指の“神回”と評判だった第5話「巨鱗竜(ドラゴン)の迷宮」である。
第5話では、ココ、アガット、テティア、リチェの4人が逃げ道のない空間に閉じ込められ、巨大な竜を前にその危機を切り抜ける姿が描かれた。アガットの「よし! 行こう!」の掛け声で4人が一斉に竜に向かうシーンでは、彼女らの背中から始まるカメラワークと滑らかなキャラクターの動き、作中に流れる優しくも勇ましいケルト音楽がその迫力を後押しし、まさに劇場版レベルの圧巻シーンとなっていた。
アニメ放送後には、制作を手がけるBUG FILMSの代表・児島宏明さんのXで第5話の制作秘話が語られ、本エピソードの総作画枚数が2万枚以上に及んだことが明かされている。加えて、クライマックスの一部では、映像に合わせて劇伴を制作する「フィルムスコアリング」という手法も採用されており、作画だけでなく音楽面でも力の入った回だったことがうかがえる。
この約6分間のクライマックスシーンは期間限定でYouTubeにて無料公開されており、コメント欄でも「映画観てるのかと思った」「アニメーションこそ魔法だろこれ」という反応が目立ち、海外のコメントでも「人生で最高の6分間だった」という声があがるなど、国内外で話題沸騰の名シーンとなった。


