■なぜ絶滅の危機に? 個体数は減少の一途

 とてつもなく寿命が長く、魔法使いとしても優秀なエルフ。本来であれば繁栄していると考えるのが自然だが、現状はむしろ逆であり、生きているエルフは極めて少ないという。

 その理由についてフリーレンは、エルフという種族が「恋愛感情や生殖本能みたいなものが軒並み欠落しているから」と分析している。

 長生きだからこそ、他人とかかわったり子どもを作ったりする意欲が希薄なのかもしれない。たしかに、これではどれだけ長生きであっても種族としては先細りしてしまう。家族も含め、他人と深くかかわることなく自由気ままに生きることが、エルフの基本的な生態であると考えられる。

 また、フリーレンの故郷が滅ぼされたように、長きにわたる魔族との争いもエルフの個体数減少を加速させたと思われる。子孫を残す本能が薄い上に、魔族という天敵に襲われてばかりならば、種族の存続が困難になるのも避けられないだろう。

 

 『葬送のフリーレン』におけるエルフは、長寿で優秀な魔法使いの素質を持つ一方、衰退の道をたどる種族として描かれている。

 特に個体数の減少は深刻なようで、第24話でフリーレン一行と出会ったクラフトは、同族のエルフと会うのは300年振りだと語っていた。「エルフはもう絶滅したのかと思っていたぞ」という彼の言葉に、フリーレンも同意していたほどだ。

 ファンタジー漫画である本作の世界においてさえ、滅多に見かけない「幻想」となりつつあるエルフ。もしかしたらフリーレンは、長い歴史を持つエルフという種族の最後の世代の1人なのかもしれない。

 

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葬送のフリーレン(1) (少年サンデーコミックス)
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