■原作ファンも感動…ラストシーンに追加された“あのキャラ”の姿

 宿敵であるエンリコ・プッチ神父との激闘の末、宇宙が一巡し、新たな世界が誕生するという実に壮大な展開で『ストーンオーシャン』の物語は幕を閉じる。

 最終決戦にて、徐倫をはじめ多くの主要人物が命を落とすという衝撃的な展開の後、生き残ったエンポリオがその意志を継いで決着をつける。そして、新たな世界でかつての仲間たちによく似た人々と出会うラストは、悲劇の中にもわずかな希望を感じさせるものだった。

 原作のラストでは、雨が降りしきる空に散っていった仲間たちの姿が浮かぶという、実に印象深い1コマが描かれている。まさに、これまで続いてきた血族の戦いの終焉と、新たな世界で出会った人々の始まりを同時に描いた名場面といえるだろう。

 そんな第6部を象徴するような1コマなのだが、アニメ版ではここにもオリジナルの描写が差し込まれ、原作ファンを唸らせた。

 漫画では、徐倫と彼女の父・空条承太郎、エルメェス・コステロ、アナスイ、ウェザー・リポートの5名の顔が空に浮かんでいる。しかし、ともに戦った仲間であるはずのF・Fの姿だけが、そこには描かれていなかった。これについて理由は明らかにされておらず、原作ファンの間でもさまざまな考察が行なわれている。

 ところがアニメでは、このラストシーンにしっかりとF・Fの姿が描写されているのだ。エルメェスとアナスイの間に立ち、穏やかに微笑むF・Fの姿が描かれたことは、多くの原作ファンにとって嬉しいサプライズとなった。

 主要な仲間たちを勢ぞろいさせることで、クライマックスをより感動的なものへと昇華させた、実に見事なアニオリ演出といえるだろう。

 

 原作漫画の壮大で複雑な物語をアニメで表現するにあたり、構成や描写にさまざまな改変が加えられることは少なくない。

 今回紹介してきたアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』では、物語の展開自体にも手を加え、エピソードをより分かりやすく、あるいは感動的に見せるための秀逸なアニオリ描写も多く見られた。

 原作漫画とどういった場面が違うのか、その差を見比べてみながらアニメを視聴してみるのもまた一興だろう。

 

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ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
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