■お館様の真意は?
それでは、お館様はなぜ現在のような最終選別というシステムを取り入れているのだろうか。そして、なぜ隊士の質は落ち続けたのか。
その答えは、蟲柱・胡蝶しのぶの「人が増えれば増えるほど、制御統一は難しくなっていくものです。今はずいぶん、時代も様変わりしていますし」という言葉に凝縮されているように思う。
人員不足は困るが、ただ数が増えたところで質が伴わなければ、いい結果が出るわけがないのも事実。時代の流れによる考え方の変遷もあるだろう。それに、最終選別で錆兎を失った時と同様の事態が鬼殺隊の最前線で起こったら、それこそ目も当てられないだろう。
しかし、「無限城編」で名もなき隊士たちが鬼と善戦しているところをみると、柱稽古は間違いなく効果があったように思える。ふだん一般隊士はなかなか柱に会えないとのことなので、彼らの鍛錬や覚悟を目の当たりにする機会も少ないと考えられる。
余程の覚悟を持って鬼殺隊入りした者以外は、日々の鍛錬の中で気持ちがだれてしまうのかもしれない。もし柱や、それに匹敵する鬼殺隊の猛者たちと接することで、一般隊士の成長を促せるのだとすれば、足りていなかったのはそういう機会なのだろうか。
柱稽古で柱のすごさを目の当たりにし、彼らの目の届くところで稽古を積むという行為は、隊士にとって肉体的・精神的にかなりいい刺激となったはず。柱は多忙なので仕方ないが、日頃から彼らと一般隊士が交流する機会をもてていれば、隊士の質もそこまで落ちなかったのかもしれない。
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