『ドラゴンボール』いまも気になる「キャラ設定」 ミスターポポに人造人間16号も…多くは語られなかった個性派たち「もっと掘り下げてほしかった」の画像
DVD「ドラゴンボール改 人造人間 セル編 4」(ハピネット) (C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 1984年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まり、いまや世界的な人気作となった鳥山明先生の『ドラゴンボール』。

 連載開始から40年以上の月日が経過したが、いまだ人気は健在。2026年秋から『ドラゴンボール超』のエンハンスド版であるアニメ『ドラゴンボール超 ビルス』が放送予定で、さらに『超』の続編となる新作アニメ『ドラゴンボール超 銀河パトロール』も発表されている。

 そんな『ドラゴンボール』には、実に多彩なキャラクターが登場するが、中にはもっと掘り下げてほしかったと感じる個性的なキャラクターもいる。

 「キャラが立っていた者」「設定が面白かった者」「謎に包まれていた者」など理由はさまざまだが、読者目線で出番の少なさや早期退場したことが惜しまれる存在も少なくないのだ。

 そこで今回は、キャラとして面白い設定や立ち位置でありながら、漫画の作中では多くは語られなかった気になる人物たちをあらためて振り返ってみたい。


※本記事には作品の内容を含みます。

■ナメック星人との意外な関係が見え隠れするミスター・ポポ

 神様の付き人であり、神の神殿の実質的な管理者といえるミスター・ポポ。漫画の中では、詳しい過去や出自についてはあまり語られていないが、カタッツの子と呼ばれる神様からデンデに至るまで、ずっと地球の神に仕えている。

 ずんぐりむっくりした体型だが格闘能力は極めて高く、ピッコロ大魔王を倒した後の孫悟空を圧倒したほどの実力者だ。2024年から2025年にかけて放送されたアニメ『ドラゴンボールDAIMA』の中で、ミスター・ポポは魔界にルーツがあることが判明した。

 魔界は神々の目も届かない世界で、かつて「魔人ブウ編」で登場したダーブラが王として統治。『DAIMA』によると、実は耳の尖ったキャラクターの多くは魔界出身という設定があり、宇宙人だと思われていたナメック星人も、もともと魔界に住んでいた魔族であり、過去に魔界から人間たちのいる宇宙に移住したことが明かされている。

 ミスター・ポポは感情を表に出すタイプのキャラクターではないが、神様を敬う気持ちは人一倍強い。ナメック星のドラゴンボールで神様が生き返ることが分かった時は、うれしさのあまり涙を流していた。

 その忠誠心は、デンデが地球の神になっても変わらない。魔人ブウが神様の神殿にきてクリリンたちをチョコにして食べた時も、ミスター・ポポは身を挺してデンデを地上に逃がしていた。

 こうしたミスター・ポポの動向をあらためて振り返ると、ポポ自身、もしくは彼の祖先が、魔界時代にナメックの人と関係が深かった可能性も考えられるだろう。

 個人的には、魔界でミスター・ポポの祖先がナメックの人たちとどのようにかかわりを持っていたのかなど、過去を掘り下げるエピソードが見てみたいところである。

■「小物ムーブ」から垣間見えるキュイの処世術

 地球での戦いから惑星フリーザに戻り、回復装置で復活したベジータを待ち構えていたのが、フリーザ軍の幹部キュイだ。彼はベジータが地球でひどい目にあって逃げ戻ったことをネタに、うれしそうに煽っていた。

 戦闘力は、地球に行く前のベジータとほぼ互角の18000程度ということもあって、ベジータに強いライバル心を燃やしていたキュイ。彼の言動の端々から戦闘力に固執している様子が見受けられ、地球帰りのベジータの戦闘力が落ちていることに気づいて意気揚々としていた。

 キュイからすれば、ライバルのベジータにマウントをとれる絶好のチャンスと思ったのだろう。またベジータが尻尾を失っていることに気づき、戦闘力が10倍になる大猿化ができないこともキュイを調子づかせた一因だったのかもしれない。

 ところが地球での戦闘を経て、戦闘力のコントロール方法を身につけたベジータの数値が24000まで上がると、一気に戦意喪失。慌ててフリーザを一緒に倒そうと持ちかける、清々しいほどの小物ムーブを見せた。

 あげく「あっ!!フリーザさま!!!」と古典的な方法でベジータの気をそらし、卑怯な不意打ちを仕掛けたキュイ。これをあっさり回避され、逃げようとしたところを捕まり、ベジータが「ピッ」と指をかざしただけでキュイの体は爆散……。この時ベジータがつぶやいた「きたねえ花火だ」というセリフは、ネットミームと化して広まった。

 キュイは、フリーザ軍の中でベジータと互角の実力を持ち、ライバル視していた設定は面白かった。ベジータに敵わないと悟った時の鮮やかな掌返しを見ると、これまでも自分より強い相手には媚びへつらって生きてきたことが予想される。

 個性的な猛者が多いフリーザ軍の中で、彼がどのような処世術で立ち回ってきたのか、非常に興味深い部分である。

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