■いつまでもオタクであり続けたい…『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』第2クール

 そして『グノーシア』と同じく去年の秋クールから引き続き、第2クールが放送された『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』。こちらは完結ではなく、いったんアニメがひと段落して、原作はまだ続いています。

 もうね、最高。何かをめちゃくちゃ好きになったままおじさんになっていいんだって思わせてくれるし、限界オタク同士は惹かれ合う運命にあるんだなって。

 ざっくりあらすじを言うと、主人公は40歳の東島丹三郎というおじさんで、「いつか本物の仮面ライダーになる」という夢を本気で追い、修行に励んでいたんです。そんなある日、ショッカー戦闘員に扮した強盗集団が現れるんですが、ふと仮面ライダーのお面をつけて「いくぞショッカー!!」と宣言した瞬間、東島の内なる力が覚醒するんです。そこからはもうバッタバッタとショッカーを倒していくっていう。

 東島以外にも、「電波人間タックル」に憧れる女性教師や、自分のことを「仮面ライダーV3」だと信じて疑わない実家住まいの男など、大人たちの“本気のライダーごっこ”が展開されています。

 で、これめちゃくちゃ面白いのが、普通の世界観だと「ショッカーがいるんだ、怖い」とか、「殺されるかもしれない」という感情が先に来るじゃないですか。でも、彼らはそこで感動するっていう(笑)。誰よりも仮面ライダーになりたかった大人たちだから、いうなればファンなんですよ。「あ! ショッカーがいる! うおおお!」みたいな(笑)。

 しかも、戦いの後にみんなで飲みに行ったりするんですけど、ぶっちゃけみんな芯から仲いいわけではないんです。でも、仮面ライダーやショッカーのことについて語りだすとお互い止まらないんですね。わかる! それな! という具合に。オタク同士のただのオフ会ですよ(笑)。

 なんかそういう、自分が大好きなことだけ語り合えるという関係性があれば、人って生きていけるよなというメッセージを強く感じましたね。

 あとは、今や八面六臂の活躍を見せる津田健次郎さんがすんごく楽しんでいました(笑)。津田さんが演じていた中尾八郎は、極道であり、ショッカーでもあるんですが、女性プロレスラーに恋をして求愛しまくるんですよ。めっちゃ楽しそうに演技をしていて、しかも普通にフラれるんですよね。なんか久々にダサいツダケンが見られた気がします(笑)。

 今後もこういう作品、増えるといいなあ……。制作サイドの皆さんお願いします! しっかりお金落とすんで……!

 

【プロフィール】
田口 尚平(たぐち しょうへい)
2015年にテレビ東京にアナウンサーとして入社後、スポーツ中継やバラエティ番組を担当。2020年にテレビ東京を退職後、早稲田大学院でMBAを取得し「オタクを極める」という目標を掲げて「Gamchew」を創業。ゲーム実況をはじめ、エンタメ領域の仕事を続けながら、企業のビジネス支援活動なども行っている。元TBSアナウンサー・宇内梨沙さんとのポッドキャスト番組『うない、たぐちの「オタクというには限界です。」』も好評放送中。

 

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グノーシア - Switch
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