『モアイくん』に『クォース』、『クロックス』も…ファミコン時代にどハマりした知る人ぞ知る「隠れた名作パズルゲーム」の画像
『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』(任天堂)(C)Nintendo

 ファミリーコンピュータ(ファミコン)時代に登場したパズルゲームは、シンプルながらも時間を忘れてプレイさせられる魅力があった。思考力だけでなく、瞬間的な判断力も求められるため、1人プレイであっても没頭して熱くなったものだ。

 『ファミコン』のパズルゲームには、いわゆる「落ち物パズル(落ちゲー)」や「ブロック崩し」など、老若男女を問わず人気を博したタイトルが多い。そして、その陰には大ヒットとまではいかなくても、独創的で面白いパズルゲームが存在した。

 そんなファミコン時代の「隠れた名作パズルゲーム」にスポットを当てて、その魅力を解説していきたい。

 

※本記事には各作品の内容を含みます。

 

■シンプルな操作性と奥深いステージ構成が魅力だった『モアイくん』

 1990年3月にコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売されたのが『モアイくん』だ。本作は、コナミの他のゲームにも登場していたキャラクター「モアイ」を主役に抜擢したアクションパズルゲームである。

 物語は、悪の帝王「スカルキング」にさらわれたモアイ族の子ども「プッチー」たちを救出するため、モアイ族の勇者「モアイくん」が立ち上がるという内容だ。

 操作はとてもシンプルで、十字キーで移動し、Aボタンでジャンプ、Bボタンで頭突きをするのが基本となる。このほか、爆弾をセットすることも可能だ。

 頭突きは敵を倒すだけでなく、ブロックの破壊や岩を滑らせることもできる。爆弾や頭突きでブロックを壊して足場を作りながら、岩を移動させて敵の行動パターンを読まなくてはならない。ステージ上のプッチーたちをすべて救出して扉に進めば、ステージクリアとなる。

 このゲームは、とにかく先の展開をしっかりと読む戦略性が重要だった。たとえば、岩が乗ったブロックを頭突きで壊して先へ進もうとすると、落ちてきたその岩に潰されてしまう。ただ闇雲に頭突きばかりしていればいいというわけではないのである。

 また、下にあるブロックは頭突きでは壊せないため、爆弾で破壊する必要がある。しかし、考えずに爆弾を使い切ってしまうと、下にいるプッチーを助けられずに詰んでしまうこともある。

 全56ステージも用意されており、シンプルながらもどんどん難易度は上がっていくため、非常にやり込み甲斐のあるゲームだった。ちなみにBGMに『笑点』と『吉本新喜劇』のテーマソングが採用されていたのも特長的だった。

■シューティングとパズルを見事に融合! 四角形を作る斬新なアイデアが光る『クォース』

 1990年4月にコナミから発売されたのが『クォース』だ。アーケードからの移植作品であり、一見するとシューティングゲームのような異色のパズルゲームである。

 それもそのはずで、プレイヤーはシューティングゲームに見られる自機を操作し、ブロック目掛けてブロックピースを発射していく。ブロックピースで穴を埋めていき、四角形のブロックを作れば、そのブロックは消滅するという仕組みだ。

 敵キャラは登場しないものの、操作感覚は普通のシューティングゲームそのもの。全12種類のブロックが画面上部から迫ってくるので、素早い判断力と操作が求められる。自機の手前にあるリミットラインをブロックが越えてしまうとミスとなり、自機残数が減ってしまう。

 ルールは四角形のブロックを作って消すだけと単純なのだが、これが意外と奥が深い。何も考えずにブロックピースを発射してしまうとかえって形が複雑になり、うまく四角形を作れないのだ。

 落ちてくるブロックに焦ってしまい、むやみにブロックピースを発射した結果、状況を悪化させて自滅することも珍しくなかった。

 逆に離れたところにあるブロックを外周からつなげるようにブロックピースを配置すれば、一気に内側のブロックを消滅させられるのも爽快感があった。

 本作には2人プレイモードがあり、一緒にブロックを消す協力プレイと、左右に分かれてブロックを消しながらリミットラインを競い合う対戦プレイがある。

 この対戦プレイが、なかなか白熱する内容だった。ブロックを3個以上消すと相手リミットラインの位置を押し上げ、何もない空間にブロックピースを打ち込むと、両者のブロックが落ちる速度が速くなる。これらを利用して、相手のブロックをリミットラインまで到達させるのが狙いとなる。

 ただし、あまり考えすぎるのも良くない。当時、筆者のクラスメイトに“数学博士”と呼ばれた秀才がいたのだが、彼は頭で計算しながらブロックをまとめて消そうと企むも、いつも後手を踏んでリミットラインを越えてしまい、なかなかバトルに勝てなかった。

 つまり、本作は臨機応変かつ瞬時の判断力が重要となる。当時、友人たちと文句を言い合いながら、手に汗握るバトルに熱中したものだ。

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