【実写化作品「人気女優のぶっとび演技」5】上戸彩が魅せた「可憐なるアクション」、17歳で挑んだ“大立ち回り”の絶大インパクト『あずみ』あずみの画像
上戸彩  写真/ふたまん+編集部

 近年、ますます増えてきた漫画やアニメの実写化作品。原作ファンが多いほど大きな話題を集める一方で、キャラクターの再現度やストーリーの改変をめぐって賛否が分かれやすいジャンルでもある。

 漫画やアニメには、露出の多い奇抜な衣装や破天荒な行動が印象的なキャラクターも少なくない。そのため実写化にあたっては、演者がどこまで原作に寄り添い、身体を張った表現に挑むのかが問われることもしばしばだ。それでも俳優・女優たちは、キャラクターを現実世界に落とし込むべく試行錯誤を重ね、作品の世界観を見事に体現してきた。

 中には、「ここまでやるの?」と驚かされるほど過激なシーンに挑み、強烈な印象を残した女優たちも存在する。そこで今回は、実写化作品の中で体当たりの演技を見せた女優たちを、5回にわたって振り返っていきたい。

(第5回/全5回)

※本記事には作品の内容を含みます

■上戸彩さんの新たな一面が開花した時代劇アクション『あずみ』

 『ビッグコミックスペリオール』にて1994年から連載された、小山ゆうさんによる時代劇アクション大作『あずみ』。戦乱の世、剣豪・小幡月斎に拾われ刺客として育てられた最強の少女・あずみの過酷な宿命と成長を描く物語である。友人との殺し合いや要人の暗殺といったヘビーでハードな世界観、そして緊張感あふれる死闘は多くの読者を魅了した。

 そんな名作漫画が実写映画化されたのは、2003年のことである。カメラを“縦回転”させる特殊な撮影方法などが用いられ、原作の持つ迫力がスピード感あふれる映像でダイナミックに表現された。

 その中心で、過酷な運命を背負う少女・あずみを演じたのが上戸彩さんである。当時17歳だった上戸さんは、2001年に出演したドラマ『3年B組金八先生』第6シリーズで、性同一性障害の生徒・鶴本直役を好演し、注目の新人女優として話題を集めていた。

『あずみ』は、その経験を経て挑んだ初主演映画であった。アクションも歴史ものも初挑戦という新たな一歩だったが、上戸さんが体当たりで挑んだ本格的なアクションシーンは、観る者に衝撃を与えた。

 とりわけ強烈なインパクトを残したのが、クライマックスで見せた“200人斬り”の大立ち回りだろう。捕らえられた月斎を救うため、大勢のならず者の前に単身姿を現したあずみ。四方から襲いかかる敵に対し、一瞬の迷いもなく刀を振り、マントをひるがえしながら舞い踊るように次々と斬り伏せていく。

 その姿はまさに圧巻。体力も集中力も極限まで求められる難しいシーンだったはずだが、上戸さんはその重圧をはねのけるかのように力強く演じ切ってみせたのだ。

 後年、木村拓哉さんのラジオ番組『木村拓哉 Flow』に出演した上戸さんは、撮影当時を振り返り、想像以上に過酷な舞台裏を明かしている。

 本作の撮影期間は3~4ヶ月に及び、200人斬りのシーンだけでも10日ほど続いたという。殺陣初挑戦ながらほぼノースタントで臨んだ上戸さんは、不慣れな中で撮影後に毎日ホテルで刀を振る特訓を重ね、必死に食らいついていったのである。

 撮影のテストでは刀を避けきれず額を負傷し、病院に行くというアクシデントに見舞われることもあったそうだが、そもそも未経験者があれだけ刀を振り続けるだけでも至難の業だ。

 さらには、撮影時は体調も優れず、朝に病院で点滴を受けてから現場に向かっていたとも明かしていた上戸さん。「今やれと言われてももうできない」と語ったその言葉からは、当時17歳だった彼女が、いかに全身全霊で作品に打ち込んでいたかが伝わってくる。

 

 初めての時代劇アクションに挑み、壮絶な努力を重ねた末に200人斬りの大立ち回りをこなした上戸さんは、本作を機にさらに注目を集めていく。アクション作品への出演はあまり多くない上戸さんだが、本作で見せた切れ味鋭い動きは、その表現力の幅広さを世に強く印象づけたと言えるのではないだろうか。

 

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