■良質タイトルがそろった遊びやすい携帯ゲーム機も、さすがに発売が遅すぎた?
1999年3月4日にバンダイが満を持して発売した“モノクロ”の携帯ゲーム機「ワンダースワン」。4800円という低価格が目を引き、本体を縦横どちらのレイアウトでも遊べるのも特長でした。
発売当日から多彩なカラーバリエーションが用意され、単三電池1本で長時間遊べて本体重量も軽いことから、特に若いゲームファンに人気を博します。
しかし、世間ではゲームボーイカラー(1998年10月発売)をはじめ、携帯ゲーム機はカラー液晶が当たり前になってきた頃。いくら低価格とはいえ、この時期にモノクロ液晶だったのは少々残念でした。ちなみに翌年の2000年12月にワンダースワンカラーも発売されますが、巻き返しとまでは至りませんでした。
とはいえ、ゲーム機を発売したのがバンダイということもあってか、スクウェア、コーエー、タイトー、ナムコなど、有力なゲームメーカーが参入。ローンチから『チョコボの不思議なダンジョン』や『電車でGO!』など、有名タイトルが発売されました。
サードパーティがリリースするタイトルにも魅力的なものが多かったですが、さすがに最大のライバルがカラー液晶を出してきたのにモノクロ液晶というのは厳しいものがありました。その後発売された「ワンダースワンカラー」も低価格がウリでしたが、画面が暗く、残像の残る液晶は不評。それらの問題を解消した「スワンクリスタル」が発売されたのは2002年と、かなり後のことです。
個人的には『スーパーロボット大戦COMPACT』シリーズが発売されたのが、ワンダースワンの最大の功績と感じています。おかげでアルトアイゼンが生まれたのですから。
■発売計画に疑問? メーカー倒産で涙をのんだ携帯ゲーム機の不運
SNKから発売された携帯ゲーム機が「ネオジオポケット」。モノクロ液晶を搭載した同ゲーム機は、1998年10月28日に発売。わずか1週間前に、任天堂が「ゲームボーイカラー」を発売したばかりという最悪のタイミングで世に出ました。
しかもSNKは「ネオジオポケットカラー」を年内に発売すると発表(実際発売されたのは1999年3月19日)。さすがにカラーの発売が間近に控えているのに、モノクロの「ネオジオポケット」は手を出しにくいと考えた人も多いはずです。
さらに1999年10月21日には、価格を抑えて軽量化に成功した「NEWネオジオポケット」も発売。このフットワークの軽さは見事ですが、ユーザーからすると、こんな短期間にポンポン新型が出て型落ちになっていくのは複雑な気持ちでした。
そんなネオジオポケットですが、ソフト面に関しては『キング・オブ・ファイターズ』や『サムライスピリッツ』など、SNKの人気作品が携帯ゲーム機向けに発売されています。
また、パチスロのシミュレーターや脱衣マージャンなど、大人向けのタイトルが充実していたのも印象的でしたが、2001年10月になんとSNKが倒産。これによりネオジオポケットのラインナップも途絶えてしまいました。
1990年代に起こった携帯ゲーム機の開発競争は、結果だけ見ると任天堂のゲームボーイシリーズが他を圧倒しました。それだけゲームボーイに魅力があったのは間違いないでしょう。しかし、個々のハードを紐解いていくと、それぞれに魅力的な部分がなかったわけではなく、いろんな事情が積み重なった結果、あれだけの差がついてしまったように思えるのです。
だからこそ当時を知るファンは、今になって希少な携帯ゲーム機を探し求めてしまうのかもしれません。
携帯ゲーム機としても遊べる任天堂の最新ハード



