■ギャグテイストで繰り広げられる激アツバトル!『ニワトリ・ファイター』
次に紹介するのは、桜谷シュウさんの同名漫画が原作となった『ニワトリ・ファイター』。鬼獣という異形の怪物に人類が襲われる中で、一羽のニワトリがその脅威に立ち向かう王道ヒーローファンタジーである。北米で行われた先行放送で爆発的な人気を博し、日本でも今期の「台風の目」として大きな期待が寄せられている作品だ。
物語の主人公は、鬼獣に喰われた妹の仇を討つために旅をする一匹のニワトリ・ケイジ。声優・三宅健太さんの演技も相まってハードボイルドな風格を漂わせるが、生態としては普通のニワトリのため、序盤からメス鶏との交尾や、ゴマの葉を美味しそうにつつくシーンが描かれる。これには視聴者からも「鶏だからって許されると思うな」「ツッコんだら負け」という声があがっていた。
しかし、比較的ギャグテイストで進むと思われた第1羽(話)で、視聴者の目をクギヅケにしたのは、弱きを助け強きを挫く王道ヒーローとしての生きざまと、圧巻のアクションシーンだ。
物語終盤、老人の家で餌を食べていたケイジだったが、街に巨大な鬼獣が出現。逃げ遅れた子どもと、それを守ろうとする老人が襲われそうになるも、寸でのところでケイジが助けに入る。そして、「年寄り子どもに何してくれてんだ! 超絶トサカに来るぜ!」と叫んだところで、鬼獣との戦闘が開始される。
自身の何倍もあろう相手に果敢に飛び込み、障害物を華麗にかわしながら、猛スピードで敵に向かうケイジ。そして、とどめに「コケコッコー!」と鳴くと、その波動で敵を一閃した。これにはSNSでも「うおおお!!かっけえ!!」「心を持ってかれたぜチクショウ…」と、作風とバトルシーンのギャップに感銘を受ける視聴者であふれていた。
続く2羽(話)以降では、電撃を使う新たなニワトリのエリザベスが登場し、物語はさらに広がっていく。今後も鶏たちのアツいヒーロー譚を心待ちにしたい。
■結局何者?不思議な生き物が紡ぐハートフルコメディ!『クジマ歌えば家ほろろ』
最後の作品は、紺野アキラさんの漫画が原作の『クジマ歌えば家ほろろ』。単行本は全5巻で完結しており、今クールで最後まで描かれることが期待されている。ある日家族のもとにやってきた謎の生き物「クジマ」を中心にしたハートフルコメディだ。
第1話にて、主人公である中学1年生の鴻田新(こうだ・あらた)は、自動販売機の下から小銭を探している不思議な生き物と遭遇する。ロシアから来たというその存在はクジマと名乗り、日本のおいしいごはんを求めてやってきたと話す。愛らしい見た目ながら、意外と身長の高い生き物の登場に、SNSでは「なんですかこの不思議生物」「可愛いか怖いかハッキリしてくれ」と、その強烈な異物感を指摘する声が多かった。
その後、鴻田家にやって来たクジマだが、家の中は浪人生の兄の影響で少しピリついた雰囲気が漂っている。そこにクジマが加わることで、これまでとは違う、不思議な日常が始まるのだ。
すんなりと不思議な生き物を受け入れる家族も話題になったが、1話放送後に好評だったのが、ロシア訛りの日本語を話すクジマの様子だ。声優を務めた神月柚莉愛さんはキャストコメントにて、クジマのアフレコに苦戦したことを明かしている。実際の放送ではその独特な話し方や声のクセが印象に残ったという反応も多く「しゃべれば、しゃべるほどかわいい」といった声も目立った。
また、感情が高ぶると突然ロシア語で叫び始めるなど、バリエーション豊かなシュールギャグも随所に描かれる。何となく張りつめていた家族の空気が、無邪気なクジマによって少しずつ和らいでいく様子に「なんかずっと観てられる」「多分、最後俺は泣くんだろうな…」と、温かい作風を評価する声であふれていた。
大きな事件はないが、日常の温度が少しずつ、静かに変わっていく魅力のある本作。結局、タイトルにもなっているクジマが何者かは判明していないが、今期屈指のゆるキャラとして愛されていくことを期待したい。
タイトルからは予想のつかない思わぬ展開と強烈な設定で、たしかな爪痕を残した3作品。どれも続きが気になる意外な展開を見せており、今後のストーリー次第では今以上の注目を集めそうだ。
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