■人を人とも思わぬ冷酷さ「フィガーランド・ガーリング聖」
天竜人であり、「神の騎士団」最高司令官の「フィガーランド・ガーリング聖」もまた、そのあまりの冷酷さで嫌われることになった人物である。
その初登場は第1086話「五老星」にて、世界に極秘で行われた“とある処刑シーン”。天竜人でありながら魚人族をかばった罪でドンキホーテ・ミョスガルド聖が処刑されるのだが、その処刑人を担ったのが、神の騎士団の団長を務めるガーリング聖だった。
ドンキホーテ・ミョスガルド聖は初登場時こそ天竜人らしい傲慢な人物だったが、リュウグウ王国のオトヒメ王妃に救われ、そのことを恩に感じるようになる。そして世界会議の場では、人魚族のしらほし姫をペットにしようとするチャルロス聖をミョスガルド聖がぶちのめし、会議期間は他の天竜人がしらほしたちに手を出せないよう守り抜いた。
その行動をとがめて裁いたのがガーリング聖である。「ゴミをかばう奴は…それ以下だ!!」と、魚人族や人魚族を当然のようにゴミ呼ばわりしたあたりから、典型的な天竜人の価値観を感じる。
さらに彼の冷酷さがより色濃く表れたのが、いわゆる「ゴッドバレー事件」の真相を描いた過去編でのこと。
天竜人の間で定期的に行われていた「先住民一掃大会」という名目の虐殺ゲーム。ゴッドバレーという島で偶然にも希少な一族を発見したガーリング聖が、大会の会場として五老星にその地を推薦。実質的に「ゴッドバレー事件」に深く関与した1人といっても過言ではない。
しかも大会の直前にガーリング聖は、ゴッドバレー出身の女性マグノリアと、彼女との間に授かった双子の息子たちに再会するが、自身にふさわしい新たな妻を“発注”したと言って、マグノリアを容赦なく斬り捨てた。
その後ゴッドバレーにて、この地に住む多くの人間が「狩り」の名目で命を落としたほか、自分の妻子を命がけで守ろうとしたロックス・D・ジーベックにとどめを刺したのもガーリング聖である。
ちなみに、このゴッドバレーで行なわれた「先住民一掃大会」では、ゲーム開始前にゴッドバレーの国王を殺害したことでマイナス1万点スタートのハンデを負ったガーリング聖。それにもかかわらず、開始早々に10万点を稼いでいたことから、彼がいかに多くの人間を殺害したのかがうかがえる。
このように冷酷非道なことを平然とおこなったガーリング聖は、多くの読者から嫌われることとなった。
そんな彼は、現在五老星の一席を担っている。世界最高クラスの権力を握った彼がどのような振る舞いを見せるのか、今後の動向も注視していきたい。
まだ全貌が見えない真の最高権力者であるイムをはじめ、今回紹介した人物たち以外にも、許しがたい凶行に及んだ嫌われ者はまだまだいる。しかし彼らのような鬼畜かつ凶悪な存在がいるからこそ、その対極にいる正義のキャラクターたちが輝くのだろう。



