数万円から数十万円の値段がつくこともある「レトロゲーム」の世界。そんなソフトがズラリと揃う『ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店』の店長にして、自身も大のゲームコレクターである大竹剛氏が、毎回1本のソフトを語るこの連載。今回、ショーケースに並ぶソフトの中から取り上げるのは——?
■ゲームマニアの間で評価の高い隠れた名作『ヒットラーの復活』
ハードオフ大竹店長の「レトロゲームちょっといい話」第40回
『ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店』の店長、大竹剛です。これまでも何度か取り上げてきましたが、カプコンのファミコン用ソフトには、高額化しているタイトルが少なくありません。この『ヒットラーの復活』(1988年)も、中古価格の高い1本として知られています。当店では箱、取扱説明書の付いた完品を2万9700円(税込)で販売中です。
この作品は『トップシークレット』(1987年)というアーケードゲームの移植で、外箱にもタイトルロゴの下に“TOP SECRET”の表記があります。ワイヤーを駆使するアクションゲームである点と、特殊部隊の戦士が敵国に乗り込んで陰謀を阻止する……という大筋は共通のようですが、ファミコン版には大幅なアレンジが加えられていました。
まず、主人公が違ったりヒットラーが出てきたりとお話が異なっていて、ゲーム内容的にもワイヤー操作でできることが増えていたり、中立エリアでの情報収集などRPGのような要素まで追加されていたりしています。
私はアーケード版とファミコン版、どちらもリアルタイムでプレイしています。でも、そんなに遊ばなかったんですよね。ただ、私には刺さらなかったタイトルではありますけど、周囲では特にファミコン版の評価がとても高いんですよ。
これは推測ですが、リリース当時は私と同じような人が多く、そこまで売れなかったんじゃないかと思います。それが、時間が経つにつれてファミコン版の高評価を聞いて欲しがる人が増えていき、中古価格の上昇につながったのではないでしょうか。
ちなみに、『ヒットラーの復活』は、のちに『バイオニックコマンドー』(1992年)という名前でゲームボーイに移植されています。ゲーム内容はほぼ同じようですが、舞台設定やキャラクターなどが変わっているんだとか。当店では外箱がすっかり褪色した状態ではありますが、完品を1万3200円(税込)で販売しています。
『トップシークレット』、『ヒットラーの復活』、『バイオニックコマンドー』と、出すたびにタイトルが変わっているのはどういうわけなんでしょう(笑)。どうやら、アーケードの『トップシークレット』は、海外では『バイオニックコマンドー』として出回っていたようですね。


