■絶妙なさじ加減で面白さを加速、戸田恵梨香の演技力に脱帽
一方、戸田恵梨香と山口紗弥加は、鈴木亮平と松山ケンイチよりは顔が似ているタイプ。だから、ふたりがリブートすることへの説得力はあった。
わたしも、「まあ、この二人ならまだ分かるか〜」とすんなり納得してしまった(松ケン→鈴木亮平という前例があったからかもしれないが)。しかし、第8話で戸田恵梨香演じる一香は、「実は、一香ではなく夏海でした~」と明かされるまで、視聴者のことも騙さなければならなかったわけで。そう考えると、戸田恵梨香の演技力はすごい。
戸田恵梨香もリブートしていると分かってから、第1話からの一香の動向を確認してみた。すると、夫である陸(鈴木亮平・松山ケンイチ)が殺されそうになったときの切羽詰まった表情や、儀堂の妻・麻友(黒木メイサ)が陸と親しくしている様子を見ているときのなんだか気まずそうな顔など、「ああ、本当に夏海だったんだ……」と感じる場面が、見返してみるとたくさんあった。
一香にリブートしながら、随所に夏海のエッセンスを散りばめる。この塩梅を探すのは、実に大変だったと思うが、さすがは戸田恵梨香である。
■最終話で視聴者を驚かせた、最後のリブート!
警察内部の裏切りや、政治家の闇献金問題、裏組織の恐ろしさなど、壮大な物語を描いてきた『リブート』。しかし、脚本家・黒岩勉が着目していたのは、もっと小さな世界の話だったんだと思う。
今にもつぶれそうな洋菓子店を、必死で守ってきた夫婦の愛。NPO法人「しぇるたー」の子どもたちのことを家族のように思い、大事にしてきた冬橋(永瀬廉)やマチ(上野鈴華)の間にある絆。そして、すべての元凶・合六(北村有起哉)と、その妻・陽菜子(吹石一恵)も、子どもたちとのささやかな生活を守るために懸命に生きている。
誰もが、目の前の大事な人を大事にするために、必死なんだ。そして、その自由は誰からも奪われてはならない。そんなことを、『リブート』を通して再確認した。
最後に、これだけ言わせてください。「永瀬廉がリブートするなら、北村匠海がいいんじゃない?」とキャスティングを決めた方に、MVPを贈りたい。永瀬廉が北村匠海にリブートは、分かりみが深すぎました。もしも、続編があるのなら、永瀬廉が北村匠海にリブートするお話でお願いします!


