2026年1月からアニメの2期が放送されている人気漫画『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人氏、作画:アベツカサ氏)。勇者ヒンメル一行が魔王を倒してから数十年後の世界を描いた作品ではあるが、その魔王を討伐した「勇者一行」は見逃せない存在だ。
人間、エルフ、魔族の中にはとてつもない猛者がいるが、「勇者一行」は相当ヤバい連中である。その中でも前衛を張るドワーフのアイゼンは、規格外の強さが作中でたびたび語られる実力者だ。
弟子のシュタルクもかなり人間離れしているが、アイゼンはもはや異次元の強さと、頑丈な肉体を誇る。今回は、そんな彼の「強さ」を示す伝説的なエピソードを振り返っていこう。
※本記事には漫画『葬送のフリーレン』の内容を含みます。未読の方はご注意ください。
■多くの猛者たちが認める「人類最強の戦士」
勇者一行の前衛を務めたアイゼンは、しばしば「人類最強の戦士」と評される。しかし、彼自身がそう名乗ることはなく、あくまで他者からの評価である点が、自分の実力を過小評価する彼の謙虚な性格を物語っている。
彼を最強と認めるのは、いずれも作中トップレベルの猛者たちである。まず、現在はヴァルロスと名乗る「北の果ての英雄」ことラーゼン。彼はかつて帝国の国土の三分の一を魔族から奪還した英雄であり、アイゼンに出会うまでは自分こそが人類最強と自負していた。
しかし、そんなラーゼンですら「恐れ」を知るアイゼンが最強であると断言。さらに、アイゼンから「戦士としての誇りや死をも恐れぬ勇敢さが、致命的な隙へとつながる」ことを学び、おかげで生き残ってきたと語っている。
そんなアイゼンの戦闘能力の高さは、魔族最強の戦士・リヴァーレとの一戦でも証明された。「血塗られし軍神」の異名を持つリヴァーレは、フリーレンですら「出会ったら戦わずに逃げる」と決めていたほどの強敵である。
しかし、アイゼンは、そんなリヴァーレの奇襲を見事に受けとめた。フリーレンの魔力探知による警告があったとはいえ、相手を認識してから臨戦態勢に入るまでの時間は皆無に等しかった。それでもアイゼンはリヴァーレの拳に反応し、単独で渡り合ったのである。
リヴァーレの拳をとめた者は一世紀ぶりだといい、それだけでもアイゼンの傑出した実力がうかがえる。さらにアイゼンの名を聞いたリヴァーレは、「俺の知る限り人類で最も強い戦士」と口にしており、その武名は魔族にまで轟いていたようだ。対するアイゼンは自身が最強とは決して認めず、「同世代の戦士が皆、死に絶えただけ」と静かに語る。
死の恐怖を知るからこそ、時には逃げることも、生存のためにあがくこともいとわない。それこそが彼の真の強さなのだ。
敵であるリヴァーレすら、「恐れあれどこそのその武勇、敬意を表そう」と、アイゼンの在り方を認めた。実際、アイゼンはリヴァーレの顔面に大きな傷を負わせており、最強の大魔族と互角以上に渡り合えることを示した。


