■双子の運命と、因習村の謎『黄泉のツガイ』
続いての作品は『黄泉のツガイ』。『鋼の錬金術師』などで知られる荒川弘さんの最新作として連載当初から注目を集め、原作はシリーズ累計500万部を突破。2026年4月から連続2クールで放送されることとなる。『鋼の錬金術師』と同じく、原作スクウェア・エニックス、制作会社はボンズという座組になっており、ハガレンファンからも大きな期待が集まっている。
物語の舞台は、「夜と昼を別つ双子」に特別な力が目覚めるという伝承がある東村。野鳥を狩り、大自然で静かに暮らしていた主人公の少年・ユルだが、彼の双子の妹・アサは、なぜか村の奥にある牢の中で「おつとめ」を果たしているという。
そしてある日、異能を使う集団によって村が襲われることになり、牢屋にいたアサが襲われてしまう。しかし、アサを襲った眼帯を付けたキャラクターは、ユルに対して自分こそがアサであると伝えるのだった。
原作第1話からの怒涛の展開や、因習村特有の謎めいた空気感と異能バトルのダイナミックさが好評を博し、「次にくるマンガ大賞2023」「このマンガがすごい!2024」など、各種マンガ賞で高い評価を獲得。アニメ化決定の際はXにて「黄泉のツガイ」がトレンド入りすることになった。
考察要素や、熱狂的な戦闘シーンなど、見どころが盛りだくさんの新感覚ツガイバトル。謎と怪奇が交錯する物語の行く末は、放送後にさらに注目を集めそうだ。
■高橋留美子作品の新たな本命!『MAO』
最後の作品は、高橋留美子さん原作の『MAO』。4月から連続2クールで放送が開始される本作のアニメ化により、『うる星やつら』『犬夜叉』等で知られる高橋さんによる『週刊少年サンデー』(小学館)連載作品がすべてアニメになったことでも話題になった。
物語の軸となるのは、大正時代を生きる陰陽師・摩緒と、女子中学生・黄葉菜花の出会い。幼い頃に家族と事故に巻き込まれ、自分だけが生き残った菜花は、ある日事故現場の商店街を通ったことをきっかけに大正時代へ迷い込む。そこで出会った摩緒から、自分もまた妖(あやかし)であり、同じ呪いを負っていると告げられ、ふたりは連鎖する呪いと九百年前の闇に向き合っていくことになる。
「没入型ダークファンタジー×時代を越えるタイムスリップミステリー」というキャッチコピーの本作。NHKでの放送、そして『犬夜叉』シリーズ以来のサンライズ制作という点も注目され、YouTubeにて公開されたアニメ予告のコメント欄では「すべてアニメ化される留美子先生すごい」「サンライズでNHKとかめっちゃ力入ってるな」と、期待の声が集まっている。
これまで数々の有名タイトルを世に送り出した高橋留美子さんの新作ということで、長年のファンにとってはもちろん、近年のリバイバルで高橋作品に触れた層にとっても、見逃せない新作といえる。
戦記物、怪奇譚、時代劇ミステリーと、それぞれ異なる切り口で勝負する3作品。ここでは紹介しきれなかったが、まだまだ話題の新作アニメが顔を並べる春アニメ。冬アニメに続き、どれを見ようか迷ってしまうクールとなりそうだ。


