Netflixで『刃牙道』も配信開始…これまでの『刃牙』シリーズで描かれた「信じられない瞬殺劇」の画像
板垣恵介 アンコール出版 グラップラー刃牙 最大トーナメント編1(秋田書店)

 板垣恵介氏による『刃牙道』(秋田書店)のアニメ版が、いよいよ2月26日からNetflixにて配信開始となる。本作では、よみがえった剣豪・宮本武蔵と現代のファイターたちの激闘が描かれるとあって、多くのファンの期待を集めている。

 『刃牙』シリーズの魅力は、純粋な格闘技の勝負だけにとどまらない。時にはルール無用の「なんでもあり」の戦いが繰り広げられ、その予想外の闘争に読者は引き込まれる。圧倒的な実力差から、まさかの「瞬殺劇」が起こり、敗北者が悲惨な末路を迎える場面も印象的だ……。

 そこで今回は、『刃牙道』以前の『刃牙』シリーズの中で、強者と目されながらも一瞬で敗れてしまったキャラクターたちの、印象的なシーンを紹介する。

 

※本記事には作品の内容を含みます。 

■「空手界の最終兵器」があっけなく敗北…烈海王vs愚地克巳

 『グラップラー刃牙』の最大トーナメント編では、特に1回戦は戦力差の大きい試合が多く、瞬殺劇がたびたび見られた。しかし、強者同士の戦いの中でも、一瞬で決着がつく試合が存在する。その代表例が、準々決勝での烈海王と愚地克巳の戦いだろう。

 烈は中国拳法の達人であり、それまでの対戦相手をことごとく瞬殺し、いまだその実力の底を見せていなかった。一方の克巳は「空手界の最終兵器(リーサルウェポン)」とまで呼ばれた男で、必殺技の「マッハ突き」で強敵・花山薫を打ち破った実力者だ。

 中国拳法と空手、一体どちらが上なのか。多くの観客、そして読者が手に汗握る攻防を期待した。

 しかし、試合は誰もが予想していなかった結果となる。開始して間もなく、烈は空気を口で吹いて目潰しをすると、一瞬で克巳の近くへ。彼が放とうとしたマッハ突きをかわし、カウンターで拳を叩き込んだ。

 たった一撃。花山の重い攻撃を何度食らっても立ち上がった克巳だったが、この一撃で観客席まで吹き飛ばされて意識を失い、再び立ち上がることはできなかった。

 天才と呼ばれた男が、あまりにもあっけなく無様に敗北する姿は予想外だった。同時に、克巳が相手でも本気を出していないような烈の圧倒的な強さを見て、彼こそ主人公・範馬刃牙と戦うにふさわしい男だと確信させられた瞬間でもあった。

■自信満々だったのに瞬殺! 劉海王vs範馬勇次郎

 「地上最強の生物」である範馬勇次郎と対戦したキャラクターのほとんどは、瞬殺という結末を迎えている。その中でも特に衝撃的だったのが、『バキ』の中国大擂台賽編で描かれた劉海王との一戦だ。

 劉は烈海王の師匠であり、100歳を超えてもなお現役という化物じみた存在である。彼は中国拳法こそが世界最強の武術だと信じて疑わず、勇次郎の参戦を聞いてもいっさい恐れる素振りを見せない。勇次郎を目の前にして、あそこまで自信満々でいられるキャラクターも珍しい。

 試合が始まると、勇次郎の手刀が劉の顔の皮膚に突き刺さる。一瞬の出来事に、劉はただ固まるしかなかった。勇次郎は「動くな」と警告するが、劉が抵抗を見せると、そのまま回転させて地面に叩きつける。その後、勇次郎が中国の「武術省」の人間に投げつけたものは、剥がれた劉の顔面の皮だった。

 あまりに凄惨な光景に、会場は静まり返る。勇次郎のことを知らなかった観客も、その絶対的な実力を認めざるをえなかっただろう。その場にいるすべての人間に、勇次郎は分かりやすく自身の力を誇示したのだった。

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