■実はゴキブリも平気!? 可愛いドラミにのび太もメロメロ
アニメ版のドラえもんでは、ドラミはゴキブリが大の苦手と紹介されることが多い。ただし、原作漫画では設定が少し異なる。
「ウラシマキャンデー」のエピソードでは、のび太がゴキブリによって助けられるという結末を迎えるが、ドラミは目の前で歩き回る数匹のゴキブリにも動じず、むしろ“ゴキブリの恩返しね”と微笑んでいる。その可愛らしい見た目に反し、かなり肝が据わっているのもドラミの魅力だろう。
また、そんなドラミが相手だと、のび太の態度もドラえもんに対するものとは違っている。ドラミが女の子だからなのか、妹のように思っているからなのか、のび太は彼女をちょっとからかうような言いぐさをして、楽しそうに接することが多い。
同じネコ型ロボットでも相手によって反応が変わるという、のび太の人間らしい一面が描かれているのも興味深い。
■耳の代わりにリボンが付いている理由は? アニメで描かれた「ドラミが生まれた日」
ドラミはネコ型ロボットでありながら、トレードマークは耳ではなく大きなリボンである。ドラえもんはネズミにかじられて耳をなくしたが、ドラミは最初から耳ではなくリボンが付いていた。
その謎は、アニメオリジナルストーリー「ドラミが生まれた日」で紹介されている。ドラミの誕生日をみんなでお祝いしているとき、ひみつ道具「オトコンナ」で女の子になったジャイアンによって、ドラミのリボンが奪われてしまう。
そこでドラえもんとのび太は、タイムマシンでドラミが製造された工場へ向かい、代わりのリボンをもらってこようとする。するとそこには、まだ耳を付ける前の完成直前のドラミがいた。
しかし、製造した博士は“この子を作ったのは耳のないドラえもんを元気づけるためなのに、耳のある妹を作ったらドラえもんはどう思うだろう”と躊躇し、ドラミには耳ではなくあの特徴的な赤いリボンを取り付けたのである。
ちなみにこのエピソードでは、兄妹の性能差の理由も明かされている。同じオイル缶から作られたが、ドラえもんは上澄みの薄いオイル、ドラミは底のほうに溜まった濃いオイルが使われたため、ドラミのほうが優秀なロボットになったと説明されている。
これはアニメオリジナルの設定ではあるが、ドラミの秘密がよくわかるエピソードだ。
おっちょこちょいな兄・ドラえもんとは対照的に、のび太たちのピンチを的確な判断で救ってくれるドラミ。未来の世界からテレビ越しに兄たちを見守り、ここぞという絶妙なタイミングで駆けつけるその姿は、まさに“理想の妹”そのものと言えるだろう。
ドラミはてんとう虫コミックスより『ドラミちゃん』という単行本も発売されている。大人になった今読み返してみると、彼女の新たな魅力に気づかされるだろう。


