1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』から始まり、令和となった現在も新作が人気を博している『ガンダム』シリーズ。その大きな魅力の1つとして、モビルスーツ(MS)と呼ばれる人型兵器の存在があり、長い歴史の中で多種多様な機体が生まれてきた。
いかにも俊敏そうなスタイリッシュな機体がいる一方、「その体で素早く動けるのか?」と疑いたくなるようなデップリしたボディの機体も存在。たとえば『機動戦士Zガンダム』に登場した「ジ・O」は鈍重そうなデザインに見えるが、実は高い機動力を誇る。
特にガンダムタイプと呼ばれる機体にはヒロイックかつスタイリッシュなデザインの機体が目立つが、中には太めのフォルムが印象的な機体もある。そこで今回は、多くの視聴者が「ぽっちゃり系」と感じるであろうガンダムたちに焦点をあてて、それぞれの特徴を振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■悪役顔で、マッシブ感あふれるガンダムの代表格
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場したMS「ガンダム試作2号機 サイサリス」は、太めのシルエットではあるものの、どちらかといえば“マッチョ”なスタイルが特徴のガンダムだ。
同機は、地球連邦軍の「ガンダム開発計画」にて開発された重攻撃強襲型試作MS。劇中の南極条約で核兵器の使用が禁止されている中、核攻撃能力を有し、その運用を目的に開発された。
射程がそれほど長いわけではない「アトミックバズーカ」から核弾頭を発射するため、同機は必然的に爆心地に近い場所にいることになる。そのため、核爆発の衝撃に耐えるだけの頑丈な装甲が採用され、耐熱コーティングなども施された。
そしてサイサリス本体を核爆発から守る巨大な「ラジエーター・シールド」も、機体のマッシブさを強調している。
また、アトミックバズーカの射程が短いため、確実に核を目標に撃ちこむには高い機動性が求められる。そこで肩部に巨大な「フレキシブル・スラスター・バインダー」と呼ばれるバーニアを装備し、そのことも巨漢ボディをうながすことになった。つまり核兵器の運用に特化するため、このマッチョなフォルムになったわけだ。
ちなみにフェイスデザインも同時期に開発された「ガンダム試作1号機 ゼフィランサス」と比較すると、凶悪な印象を受ける。これは戦略兵器を持つ機体を象徴するためか、あるいはアナハイム・エレクトロニクス社にいる旧ジオン公国系技術者が開発に携わった影響かもしれない。
■「デカブツ」と呼ばれたガンダム、その実態は…!?
テレビアニメ『機動戦士ガンダム00』に登場した「ガンダムヴァーチェ」は、所属する「ソレスタルビーイング」の他のガンダムと比較するとゴツい見た目が特徴的で、敵対組織からは「デカブツ」などと呼ばれていた。
ヴァーチェは艦隊や要塞攻撃に特化した重武装ガンダムであり、他のガンダムに比べて機動性は劣る。
「週刊ガンダム・モビルスーツ・バイブル 124号」(デアゴスティーニ・ジャパン)の解説によれば、太めのシルエットは鉄壁のシールド「GNフィールド」発生装置および追加装甲によるものだという。追加装甲内には動力源である「GN粒子」を貯蔵できる「GNコンデンサー」があり、それによって大火力兵装が使用可能となっている。
ただし、ヴァーチェの重装甲は、仲間のガンダムの裏切りに備えた「トライアルシステム」を有する「ガンダムナドレ」を隠蔽するためのものでもある。外装をパージすることで、中からスタイリッシュなナドレが姿を現すという、“2度おいしい”機体なのだ。


