■アムロの部下だった男が闇落ちした理由
中原れい氏のコミック『機動戦士ガンダムF90』(KADOKAWA)の中で、ジオンの残党と内通してガンダムを奪取する計画を実行した連邦軍大尉が「ボッシュ・ウェラー」である。
ガンダムに取り憑かれた男がジオン残党と組んでまで凶行に及んだ要因が、実はアクシズショックにあったことが、先述した『F90FF』の中で明かされた。
当時ボッシュは、ロンド・ベルの一員としてジェガンに乗り、上官であるアムロのνガンダムの活躍を間近で見ていた。そしてアムロがνガンダムでアクシズを押し返そうとする中、彼もジェガンで協力しようとする。
アムロから離れるよう言われると、ボッシュは「カラバからついてきた甲斐がない」と返し、以前からアムロの部下だったことが判明。そんな男がなぜジオンの残党と組み、ガンダムを奪うことになったのか。アムロの後を追いかけたボッシュは、ガンダムを中心に起こったアクシズを包みこむ光を間近で目撃することになる。
アムロのことをよく知る人物だっただけに、あのような人知を超えた奇跡を起こしたのは人間ではなく、ガンダムという悪魔の力だと思いこんでしまったのだろう。それゆえにガンダムの力を過剰なまでに信奉し、魅入られてしまったのである。
■アクシズを押し返そうとした「もう1人の兵士」
コミック『機動戦士ガンダム ピューリッツァー アムロ・レイは極光の彼方へ』の中で、ジェガンに乗ってアクシズを押し返そうとした有名人がいたことが描かれている。その人物こそ「ユウ・カジマ」である。
ユウは、セガサターン用ゲームソフト『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』(バンダイ)の主人公。一年戦争の裏側で、対ニュータイプ戦のために開発された「EXAMシステム」を巡る戦いに身を投じた人物だ。
そしてシャアによるアクシズ落としが敢行される中、連邦の88艦隊に所属していたユウは上官命令を無視し、自身のジェガンでアクシズの落下を阻止しようと動く。そのとき、ユウも現場でアクシズショックを目撃したのである。
至近距離でアクシズショックを目の当たりにしたユウは「温かくやわらかい光」と表現しており、「ガンダムとニュータイプは人類に仇なすような『悪魔』ではなかったと信じている」と、ボッシュとは真逆の思いを抱いたことが本人の口から語られていた。
今回は劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の最終局面で描かれた「アクシズショック」を間近で目撃していたガンダムシリーズの重要キャラたちを振り返ってみた。各々アムロとの関係性が異なっており、受けとめ方がそれぞれ違っているのも興味深い点だ。




