2026年1月30日より劇場公開された『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』は、公開5日間で興行収入10億円超を記録。早くも前作の興行収入22億円の半分に迫る勢いを見せている。
『キルケーの魔女』は、全3部作で構成される映画シリーズ『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の2作目に当たる作品。ガンダムの生みの親である富野由悠季監督が書いた小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』の世界観をそのまま引き継ぐ原作小説とは異なり、劇場版アニメ『逆襲のシャア』の内容を引き継いでいる。
そのため小説版『閃光のハサウェイ』と、アニメ映画では異なる部分も存在する。そこで、映画『閃光のハサウェイ』の主人公ハサウェイ・ノアは、それまでのアニメ作品でどのような人物だったのかをあらためて回顧。彼のパーソナルな部分を掘り下げつつ、映画『逆襲のシャア』や『閃光のハサウェイ』の1作目で何が起こったのかを振り返ってみたい。
※本記事は『機動戦士ガンダム』シリーズの各作品の内容を含みます。
■一年戦争の英雄の息子
ハサウェイの父親はブライト・ノアで、母親はミライ・ヤシマ。両親ともに『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイとともに戦ったホワイトベース隊の艦長と操舵手であり、ハサウェイはいわば“一年戦争の英雄”のあいだに生まれた息子である。
書籍『データガンダムキャラクター列伝 宇宙世紀編II』(KADOKAWA)によれば、ハサウェイは地球連邦軍の本拠地であるジャブローで生まれ育ち、2歳年下の妹チェーミンの面倒もよく見ていたという。
テレビアニメ『機動戦士Zガンダム』ではブライトが反連邦組織「エゥーゴ」に参加したため、ハサウェイは7歳のときに家族でジャブローを脱出。ニューホンコンに滞在する様子が描かれ、その際にエゥーゴの敵対組織「ティターンズ」によって人質にされる場面もあった。
■『逆襲のシャア』で犯したとんでもない罪
劇場版アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』には、13歳になったハサウェイが登場。単身で宇宙に上がる際に、ニュータイプの少女クェス・パラヤと出会い、次第に心を惹かれていく。
しかしクェスはネオ・ジオンの総帥であるシャア・アズナブルの思想に共感し、ハサウェイのもとを去ってしまう。
彼女を取り戻したいハサウェイは、ブライトが艦長を務めるロンド・ベルの旗艦「ラー・カイラム」に忍び込んで密航。あえなく発見されて父から激しく叱責されるが、アムロは「男の子はこのくらいのほうがいい」と助け舟を出していた。しかし、そのアムロにもクェスを取り戻すことの難しさを指摘され、ハサウェイはそれに反発する。
ハサウェイは、戦場で戦うクェスの存在を感知すると、無人のジェガンを奪って無断で出撃。敵機を撃墜しながらクェスのもとまでたどり着くも、アムロの恋人であるチェーン・アギが乗るリ・ガズィが現れる。
チェーンは、ネオ・ジオンのモビルアーマーα・アジールに乗るクェスを危険視し、彼女から離れるようハサウェイに勧告。しかしハサウェイはそれに従わず、彼の身に危険が及ぶと思ったチェーンはリ・ガズィのグレネードを発射。その攻撃は、とっさにハサウェイのことをかばったクェスのα・アジールに直撃した。
ハサウェイは、クェスを殺したチェーンに対して激高し、友軍であるチェーンのリ・ガズィをビームライフルで撃墜してしまう。
目の前でクェスを失い、激情に突き動かされてチェーンを殺害するという大きな罪を犯したハサウェイは、戦後の混乱もあって罪に問われることはなかったが、精神を病んでしまう。


