日本アニメ界の異才とトップミュージシャンがコラボした「伝説のアニメMV」 BOØWYにCHAGE&ASKA、ケン・イシイ、星野源も…圧倒的クオリティに世界が驚嘆!の画像
日本アニメ界の異才とトップミュージシャンがコラボした「伝説のアニメMV」 BOØWYにCHAGE&ASKA、ケン・イシイ、星野源も…圧倒的クオリティに世界が驚嘆!の画像

 この曲を聴くと、決まってあのMVの映像が頭に浮かんでくる——そんな経験はないだろうか。音楽の魅力を何倍にも膨らませ、時には楽曲のイメージそのものを決定づけてしまうのが、MV(ミュージックビデオ)の持つ力だ。

 特に、日本が誇るトップアニメーターたちが魂を込めたアニメーションMVは、もはや単なるプロモーションの枠には収まらない。数分間の映像の中に、映画1本分にも匹敵する情熱と技巧が詰め込まれているのだ。

 今回は、有名スタジオの伝説的作品から現代屈指のアニメーターが手がけた傑作まで、音楽と映像が奇跡の化学反応を起こした「凄すぎる傑作アニメーションMV」の世界を紹介したい。

※本記事には各作品の内容を含みます

■若きガイナックスの才能が爆発!:BOØWY『Marionette』

 1987年に発表されたBOØWYのシングル『Marionette』。この楽曲の魅力を視覚的に決定づけたのが、当時気鋭のアニメ制作会社であったガイナックスによるアニメーションMVだ。

 同年、長編デビュー作『王立宇宙軍 オネアミスの翼』で世界を驚かせたばかりの同スタジオが、その溢れんばかりの熱量を数分間の映像に凝縮。監督の北久保弘之氏、キャラクターデザインの前田真宏氏を中心に、後に『新世紀エヴァンゲリオン』で日本アニメ界に社会現象を巻き起こす若き精鋭たちが総力を挙げて制作に当たっている。

 内容は、退廃的な近未来を舞台に何者かに追われる主人公が、敵のボスの仮面を剥ぐと自分自身が現れるという「傀儡(マリオネット)」の悲哀を描くアニメーション。これと、BOØWYメンバーのモノクロの実写演奏シーンがドラマチックに交錯する構成となっている。

 氷室京介氏の鋭いアクションと前田氏が描くエッジの効いたキャラクターが見事に共鳴し、ロックバンドのカリスマ性をより強固にした演出は、当時の音楽シーンにおいて極めて先鋭的であった。

■ジブリと巨匠・宮崎駿が描く至高の物語:CHAGE and ASKA『On Your Mark』

 1994年にリリースされたCHAGE and ASKAの名曲『On Your Mark』。この楽曲のプロモーションフィルムとして、スタジオジブリが制作を手がけたのが、1995年公開の同名短編アニメーションだ。

 宮崎駿監督が自ら脚本・監督を務め、映画『耳をすませば』と同時上映されたことでも知られる本作は、音楽と映像が奇跡的な融合を果たした、アニメ史に刻まれる最高のMVの1つである。

 特筆すべきは、アニメーションとしての圧倒的な美しさはもちろん、そこに込められた強烈なメッセージ性だ。舞台は放射能に汚染された退廃的な未来。CHAGE and ASKAの2人をモデルにした主人公の警官2人が、過酷な状況下で翼を持つ少女を救い出し、空へと解き放とうと奔走する。その姿は、楽曲が持つ「On Your Mark(位置について)」という前向きなメッセージに、希望に満ちた新たな解釈と命を吹き込んだ。

 だが残念なことに、現在本作を鑑賞する手段は極めて限られている。各種配信サービスでの取り扱いはなく、公式には『ジブリがいっぱいSPECIAL ショートショート 1992ー2016』や『宮崎駿監督作品集』といった一部のDVDやBlu−rayでしか観ることができない。

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