■まさかの改変にファンも涙…『ポケットの中の戦争』
結城恭介氏による小説版『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』は、同名のOVAをノベライズしたもので、アニメと小説で基本的なストーリーに大きな違いはない。
ただし、この作品の主人公の1人ともいえる“バーニィ”ことバーナード・ワイズマンにまつわる顛末だけが大きく異なっている。
アニメの『ポケットの中の戦争』でバーニィはコロニーの人々を守るために、ザクII改に乗って「ガンダム NT-1」と戦い、相打ちになりながら壮絶に散った。アニメにあった「バラバラに吹っ飛んじまってる」「ミンチよりひでえよ」という兵士のセリフが、彼の最期の凄惨さを物語っている。
そして小説版でも、ガンダムのビームサーベルはザクのコクピット付近に突き刺さり、その後爆発を起こす。そのためアニメ通りの悲惨な結末かと思いきや、エピローグの中でパイロットが奇跡的に助かり、意識を取り戻したことが触れられていた。
バーニィの生存を匂わせる結末にしたことについて、著者の結城氏は「蛇足に過ぎない」とあとがきにて語り、「一流の悲劇が、瞬く間に三流のハッピーエンドに堕ちることは、目に見えています」「今でも、その選択は誤っていなかった、そう思っています」と、葛藤しながらの決断だったことを明かしている。
原作の改変には賛否の声があるものの、アニメであまりにも悲惨だったバーニィ生存の可能性については、少なからず喜んだファンもいることだろう。
今回は、アニメ版と小説版において設定や展開が大きく異なるガンダム作品を振り返ってみた。現在2作目の劇場アニメが公開中の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は、劇場アニメ『逆襲のシャア』からつながる物語である。そのため、小説版『閃光のハサウェイ』と同じ結末を迎えるか、現時点では分からない点も興味深い。





